- リッチスニペットとは
- リッチスニペットとは、Web検索の検索結果ページ(SERP)に表示されるスニペットに、より多くの情報を表示させることができる拡張機能である。Googleが2009年に発表した。リッチスニペットでは、Webページの本文中から抜粋された通常のスニペットに加えて、製品やサービスの価格帯、ユーザー評価などの情報を表示させることができる。これによって、より効率的に探しているページを見つけることが期待できる。リッチスニペットを表示させるには、Webサイトの運営者側がメタデータを追加してGoogleに申請、GoogleのWebクローラによってクローリングされる必要がある。メタデータの記述形式としては、マイクロフォーマットやRDFaなどの標準形式に対応している。リッチスニペットはGoogle独自の検索アルゴリズムとポリシーによって表示の可否が判定されるため、必ずしも作成したメタデータがリッチスニペットとして表示されるとは限らない。
>> MEOでは「ページ概要」を指します
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略歴/流れ
リッチスニペットとは、検索結果の画面上でユーザーが視覚的にWebページの概要を把握できるよう、画面に表示される情報を指します。
2018年5月にGoogleは「FAQ(よくある質問)」と「How-To」の、2つのリッチスニペットを新たにリリース。
FAQとはユーザーが質問に答えるQ&Aではなく、Webサイトを運営している企業サイドが、自社に対してよくある質問と回答を検索結果に付随させて表示するリッチスニペットとなりました。
しかし現在、ここでの「リッチスニペット」は「リッチリザルト」と呼ばれています。
Googleもこれまでは「エンリッチ検索結果」「リッチカード」「リッチスニペット」と混同させていたのですが、現在は「リッチリザルト」に統一させて名称を使用するようになりました。
リッチスニペットとは何か?
リッチスニペットの「スぺニット」(snippet)とは、「断片」や「切れ端」を意味する英単語です。
検索結果表示画面で、サイト名の下に表示される写真やレビュー、断片的な概要分などをイメージすると分かりやすいでしょう。
いわばユーザーにより多くの情報を提供し、サイトの内容を瞬時に把握できるよう、視覚的に働きかける機能です。
このリッチスニペットは、全部で30種類あります。よく使われているものの一例は、以下の通りです。
- パンくずリスト
- よくある質問(FAQ)
- 求人情報
- 会社概要
- レビュー
- ロゴ
- 記事
なお、自身のWebサイトでリッチスニペットを導入したい場合は、自らが設定する必要があります。
設定時に、表示させたいリッチスニペットがGoogleのガイドラインに対応しているか確認し、テキストツールでチェック後に、サイトのHTML(コンテンツの構造を作成するために使用するコード)に書き加えることが、大まかな手順です。
しかしそれでも、リッチスニペットが必ず表示されるわけではありません。
Google側から「サイトの内容とリッチスニペットの関連性が低い」と判断されてしまうと、検索結果画面で表示されないこともあるからです。
「関連性が低すぎる」「ユーザーの誤解を招く情報が多い」とみなされると、場合によってはGoogleから警告されたりペナルティを受けたりするおそれがあります。
関連する単語の紹介
リッチスニペットに関連する単語の一例を挙げ、大まかな意味を解説していきます。ぜひ知識として頭にいれておきましょう。
強調スニペット
強調スニペットとは、例えばGoogle検索で「~とは」と質問を検索した場合に、回答となる情報が検索結果画面の上部に強調して表示されるしくみを指します。
主に、検索されたキーワードが「質問」だと判断された場合に表示されやすくなっています。
構造化マークアップ
テキストの内容およびコンテンツの情報を、Googleのクローラーの正しく理解・判断してもらうための既述方法をさします。
エンリッチ検索
通常の検索結果以上に、デザインや機能が盛り込まれている検索結果をさします。例えば求人情報の場合、「東京 営業」で検索すると、求人を出している企業情報がロゴと共に表示されるしくみです。
検索1位のページよりも上位に登場するため、ユーザーの目を引きやすいのが特徴です。
リッチカード
Google検索結果に、写真とともに簡単な説明文を表示した機能であり、文字で解説するリッチスニペットに対してより視覚的な情報提供効果が大きいのが特徴です。
一般的な活用方法、さまざまな目線から紹介
ここでは、リッチスニペットの主な活用方法と、ユーザーや企業側にとってのメリットなどを紹介します。
ユーザーから見たリッチスニペットのメリット・活用
検索結果に、リッチスニペットが表示されていることで、ヒットしたサイトの概要を大まかに知ることが可能です。
無駄な時間を短縮でき、ニーズに叶った情報を探しやすいというメリットがあります。
いわば、必要な情報源を多く含むサイトを発見するための、大きな判断材料です。
企業側から見たリッチスニペットのメリット・活用
リッチスニペットでパンくずリストや自社の商品およびサービスのクチコミを表示することで、クリック率アップが期待できます。
そうすることで競合サイトとWeb上に並んだ時、差別化を図り他社から一歩リードできるといった活用法も有効です。
そこから、新規顧客の確保やブランディング効果が見込めると言えるでしょう。
MEOにおける優位点・メリット・注意点
MEOとは「マップエンジン最適化」を指し、主にGoogleマップを併用してローカル検索を図るものです。
SEOよりもユーザーの目に留まりやすく、また検索者の「来店したい」という意欲を上げる効果が期待できます。
具体例を挙げると、ユーザーによって「店の経路を知りたい」「空き状況を電話で確認したい」「クチコミを見て決めたい」といった検討段階の行動が変わってくるでしょう。
そこでリッチスニペットを活用し、クチコミやGoogleマップ、混み具合を示すグラフなどを表示させることが有効です。
ユーザーのあらゆる行動へ瞬時に対応でき、来店へと検索ユーザーを結びつけやすくなります。
注意点としては、悪い口コミをもらうとユーザーの目に付きやすくなることです。
悪い口コミをもらった時は、なるべく早く返信して誠実な対応を心掛けましょう。
またビジネスのジャンルによっては、MEOで充分な対策ができない可能性もあります。
例えば、実店舗を持たないWeb上のビジネスや、クチコミを表示しにくい業種などです。
この場合はMEOよりも、SEO対策の方が有効な場合もあります。
その他関連する話
リッチスニペットで多くの情報をユーザーに届けることで、検索者は有益な情報をより見つけやすくなります。
しかしリッチスニペットだけでは、SEO対策として不十分です。
ユーザーのクリック率が上がることで上位検索される可能性はありますが、リッチスニペットを設定したからといって、検索結果が上位になるとは限らないことも知っておきましょう。
リッチスニペットはあくまでも、Googleやユーザーに対してサイトの内容やそれに付随する情報をアピールするためのシグナルです。
上位検索を狙うのであれば、Googleのガイドラインに適していること、サイトとの関連性が高いこと、サイトのクオリティが高いと判断されることを意識してみましょう。