楽天CPA広告は、広告を通じて発生した売上に応じて費用が発生する成果報酬型の広告です。
楽天市場内の広告の中でも、唯一「完全成果報酬制」を採用しており、コストパフォーマンスの透明性が高い点が特徴となっています。
本記事では、楽天CPA広告の概要やメリット・デメリット、効果的に運用するポイントについて解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、楽天CAP広告について理解を深めてみてください。
楽天CPA広告とは?

楽天市場のCPA(Cost per Acquisition)広告は、「効果保証型広告」とも呼ばれる広告手法の一つです。
この広告は、RMS(店舗運営システム)に登録されている商品を自動的に選定し、楽天市場内や外部サイトへ配信する仕組みとなっています。
大きな特徴として、広告経由で商品が購入された場合にのみ費用が発生する点です。
広告費用は売上の 20% に固定されており、クリックや表示回数では課金されません。
また、楽天CPA広告は、以下のような幅広い場所に配信されます。
- 楽天市場のジャンルページ
- 大型イベントページ
- 楽天グループ内の各種サイト
- 楽天のメールマガジン
一般的なディスプレイ広告や運用型広告では、クリックや表示によって広告費が発生しますが、楽天CPA広告では購入につながらなければ費用はかかりません。
そのため、コストを抑えながら自社商品の認知度を向上させたい場合に、リスクを抑えて広告運用を開始できるのが魅力と言えます。
楽天CPA広告の費用

楽天CPA広告は、初期費用なしで手軽に運用を始められる広告サービスです。
広告費は、楽天CPA広告を通じて売上が発生した場合にのみ、売上金額の20%が発生する成果報酬型の仕組みとなっています。
さらに、楽天市場のピックアップアイテムや楽天のメールマガジンにも広告を掲載でき、幅広いプロモーションが可能です。
まとまった広告予算の確保が難しい場合でも、リスクを抑えて始められるのが大きな魅力です。
特に、楽天市場に出店したばかりのショップや自社商品の認知度を高めたい事業者に最適です。
新規店舗でも楽天CPA広告を上手に活用すれば、販路拡大や売上向上につなげることが可能です。
楽天CPA広告のメリット

楽天CPA広告のメリットについては、以下の5つが挙げられます。
- 費用対効果が明確
- 広告配信設定が簡単
- 楽天サーチ以外から流入が見込める
- アクセスが集まりやすい場所に掲載される
- コストを抑えやすい
それぞれのメリットについて解説していきます。
費用対効果が明確
楽天のCPA広告は、経由した売上の20%を広告費として支払う仕組みで、費用対効果が明確になっているメリットが挙げられます。
RMSに登録されている商品は自動的に広告として出稿されますが、利益率の低い商品については「除外設定」が可能です。
そのため、利益率の高い商品に絞って広告を出稿すれば、CPA広告による売上への貢献度をより大きくすることができます。
このように、楽天CPA広告は費用対効果が明確で、無駄なコストを抑えながら運用することができます。
広告配信設定が簡単
楽天のCPA広告は、設定手順が非常にシンプルです。
RMS内のプロモーションメニューから「効果保証型広告(CPA広告)」を選択し、「広告配信ステータスの確認・変更」タブで「広告配信ステータス」を「有効」に切り替えるだけで、すぐに配信を開始できます。
一方で、楽天市場の他の広告では、入札単価やキーワードの設定が必要です。
また、TDA広告の場合は、ターゲットとなるセグメントを設定し、クリエイティブを入稿する作業が求められます。
しかし、楽天CPA広告はこれらの手間が不要で、スムーズに運用を開始できる点が大きなメリットと言えます。
楽天サーチ以外から流入が見込める
楽天CPA広告を活用すれば、店舗や商品の魅力を幅広いユーザーに訴求できるので、楽天市場の外部からも新規顧客を集客しやすくなります。
また、楽天市場外からの流入を増やすことで、楽天CPA広告を活用していない店舗との差別化も可能です。
広告費の費用対効果が一定なので、売上に関わらず試してみる価値のある施策といえます。
アクセスが集まりやすい場所に掲載される
楽天CPA広告は、楽天市場のスーパーセールやお買い物マラソンなど多くのユーザーが訪れるタイミングで商品を掲載することが可能です。
通常、楽天市場の広告は最低でも1枠あたり約40,000円の費用がかかりますが、楽天CPA広告を利用すれば、掲載自体は無料で始められます。
事前にスーパーセールなどの大型キャンペーンの日程を確認し、適切なタイミングで広告を出せるよう準備を整えておくことが重要です。
コストを抑えやすい
楽天のCPA広告は成果報酬型なので、コスト管理がしやすいというメリットがあります。
特に、新しく店舗をオープンする際や特定の商品を積極的に宣伝したい場合に適しており、無駄な支出を抑えながら効果的なプロモーションが可能です。
また、売上の増加が見込めるだけでなく、広告を運用することで年齢層や性別などの購買層のデータを収集できる点も魅力の一つです。
蓄積したデータを活用すれば、今後のマーケティング戦略やターゲティングの精度を高めるのに役立ちます。
楽天CPA広告のデメリット

楽天CPA広告のデメリットについては、以下の3つが挙げられます。
- 広告予算条件設定機能がない
- クリック後720時間以内の購入が広告費対象
- 広告掲載が保証されていない
それぞれのデメリットについて解説していきます。
広告予算条件設定機能がない
楽天CPA広告は、RPP広告やクーポンアドバンス広告のような予算の上限設定機能がないので、広告費のコントロールが難しくなる点がデメリットと言えます。
しかし、楽天CPA広告は売上に応じて費用が発生する仕組みなので、こまめにプロモーションメニューで実績を確認することで、ある程度の予算管理は可能です。
特に、毎月の広告予算が決まっている場合は、予想以上の費用発生を防ぐためにも慎重に運用することが重要です。
クリック後720時間以内の購入が広告費対象
楽天CPA広告は、ユーザーが広告をクリックしてから最大720時間(約30日間)の間に行われたすべての購入が広告費の対象となってしまうデメリットが挙げられます。
課金の仕組みとしては、広告経由で商品ページにアクセスしたユーザーが、楽天市場の「通常かご」に入れられる全商品の購入に対して費用が発生します。
さらに、同じユーザーが課金対象期間内にリピート購入をした場合、その2回目以降の購入分についても広告費が発生する点に注意が必要です。
除外商品として登録したアイテムは広告に表示されず、購入されたとしても課金の対象外となります。
そのため、利益率の低い商品については、事前に除外商品として設定しておくことを忘れないようにしましょう。
広告掲載が保証されていない
楽天CPA広告は、特定の広告枠を直接購入する形式ではないので、必ずしも広告が掲載されるとは限りません。
また、配信先や掲載場所、掲載期間などを店舗側で自由に設定できない点も特徴です。
そのため、どの場所に・どれくらいの期間に広告が表示されるかをコントロールできないことは、デメリットの一つと言えます。
楽天CPA広告を効果的に運用するポイント

楽天CPA広告を効果的に運用するポイントについては、以下の5つが挙げられます。
- 利益率が高い商品を選ぶ
- イベントを活用する
- クリック率を意識する
- 他の広告レポートを活用する
- シーズナリティがある商品を露出する
それぞれのポイントについて解説していきます。
利益率が高い商品を選ぶ
楽天CPA広告を効果的に活用するには、利益率の高い商品や一時的に注目を集めたい商品に絞って広告を出すことをおすすめします。
広告の対象を絞るとは、特定の商品を広告や課金の対象から外す「除外登録」を行うことを指します。
楽天CPA広告では、最大50,000件まで除外商品を登録することが可能です。
除外商品の登録は、RMS内の「除外商品管理」ページから簡単に設定できます。
特に利益率が20%未満の商品は赤字リスクが高いため、必ず除外登録を行うようにしましょう。
イベントを活用する
楽天CPA広告を効果的に運用するには、楽天市場のセールやお買い物マラソンなどユーザーの購買意欲が高まり、市場全体の注目度が上がるタイミングを活用することが効果的です。
広告を出す際は、やみくもに掲載するのではなく、特に利益率の高い商品に絞ることで、より高い費用対効果が期待できます。
また、CPA広告は柔軟に運用できる点も魅力で、配信の開始や停止を24時間以内に行えるので、特定のセール期間に合わせた短期間の広告戦略も立てやすくなっています。
クリック率を意識する
楽天CPA広告を運用する際には、広告を目にしたユーザーが思わずクリックしたくなるような魅力的な商品のサムネイル画像を作成しましょう。
具体的に、ユーザーのクリック率を向上させるためのポイントは以下の通りです。
- 商品の撮影方法や構図を工夫する
- 視覚的に訴求力のあるテキストを加える
しかし、楽天市場のガイドラインでは商品画像に関するルールが定められており、テキストを挿入する際は、必ず最新のガイドラインを確認し、ルールに沿って作成するようにしましょう。
他の広告レポートを活用する
楽天CPA広告は、キャンペーン全体の成果を把握することは可能ですが、個々の商品ごとの詳細なパフォーマンスを確認することはできません。
そのため、もし他の広告手法も併用している場合は、その広告レポートを活用するのがおすすめです。
特に、コンバージョン率の低い商品を対象外に設定し、効果が期待できる商品がより多く表示されるように調整することで、広告の効率を高めることができます。
シーズナリティがある商品を露出する
楽天CPA広告に掲載されるページにはイベントページや特集ページが含まれるので、シーズナリティがある商品を露出することによって、より効果的な活用が期待できます。
特に楽天市場の利用者にはギフト目的の購入者も多いので、クリスマスやバレンタイン、敬老の日などの季節ごとの需要に合わせた商品を優先的に露出させることが、成功のカギと言えます。
楽天CPA広告と合わせて活用したい広告種類

楽天CPA広告と合わせて活用したい広告種類については、以下の3つが挙げられます。
- 楽天RPP広告
- 楽天TDA広告
- 楽天クーポンアドバンス広告
それぞれの広告について解説していきます。
楽天RPP広告
楽天RPP広告は、楽天市場内の検索結果ページに表示される代表的な運用型広告の一つです。
検索キーワードに連動して広告が表示される仕組みで、購入意欲が高いユーザーにアプローチしやすく、効果的な集客が可能です。
また、検索結果の上位に掲載できるので、視認性が高まり、商品の販売数アップにつなげやすい特徴があります。
しかし、楽天CPA型広告とは異なり、効果を最大化するためには細かな調整が求められます。
例えば、利益率の低い商品を広告対象から外したり、特定のキーワードや売れ筋商品を手動で設定したりすることで、より効果的な運用が可能になります。
利用料金は、月額5,000円から設定できるため、少額からの出稿にも対応しています。
楽天TDA広告
楽天TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)は、楽天が保有するユーザーの属性情報を活用し、特定のターゲットに向けて配信できるバナー広告です。
広告主は自社でデザインしたバナー画像を掲載できるので、ブランドの特徴や魅力を視覚的に伝えやすいのが特徴です。
効果的な運用を行うためには、広告予算の設定や配信ペースの調整、入札単価の最適化などをしっかりと管理することが重要です。
広告の最低出稿費用は月額5万円からとなっており、広告の表示回数に応じて料金が発生するインプレッション課金方式が採用されています。
楽天クーポンアドバンス広告
楽天クーポンアドバンス広告は、ユーザーに向けて割引クーポンを提供できる広告サービスです。
楽天市場が蓄積するユーザーデータを活用し、「どのタイミングで」「どのユーザーに」「どのような商品を」届けるのが最適かを詳細に分析し、クーポン広告の配信が決定されます。
キャンペーンに登録すると、自動的に広告の配信と運用がスタートしますが、利益率の低い商品については、手動で除外設定を行う必要があります。
課金方式は成果報酬型で、ユーザーがクーポンを取得するたびに費用が発生し、広告対象の商品が自動選定の場合は1件あたり25円から、手動選定の場合は40円から設定が可能です。
楽天CPA広告を運用する際の注意点

楽天CPA広告を運用する際の注意点については、以下の2つが挙げられます。
- 利益率の低い商品は除外設定を行う
- 予算上限を考えて出稿する商品を検討する
それぞれの注意点について解説していきます。
利益率の低い商品は除外設定を行う
楽天CPA広告を運用する際には、利益率の低い商品の管理が重要なポイントになります。
この広告モデルでは、売上の20%が広告費として差し引かれるので、利益率が20%未満の商品を広告に出稿すると、利益がほとんど出なかったり赤字になってしまうリスクがあります。
そのため、こうした低利益率の商品を事前に「除外商品」として設定し、広告対象から外すことが効果的です。
このように、適切な除外設定を行うことで、広告費の無駄を削減し、ROI(投資対効果)の向上を目指しましょう。
予算上限を考えて出稿する商品を検討する
楽天CPA広告を運用する際には、予算上限を考えて出稿する商品を検討するようにしましょう。
実際に、楽天のCPA広告では、予算の上限を設定することができません。
また、CPA広告経由での売上に対して20%の広告費が発生するため、高額な商品がこの広告経由で売れると、その分広告コストが増加してしまいます。
そのため、広告の効果をしっかりと分析し、除外設定などの機能を活用しながら、慎重に広告戦略を立てることが重要です。
さらに、予期せぬ売上が発生することもあるため、資金管理を適切に行い、急なコスト増にも対応できるよう備えておきましょう。
楽天CPA広告を活用して売上を上げよう!

今回は、楽天CPA広告について紹介しました。
CPA広告は、楽天市場の他の広告メニューと比較して、複雑な設定や細かな調整が不要であり、さらにROAS500%が保証されているので、魅力的な広告といえます。
また、楽天CPA広告を活用することで楽天市場外からのアクセスも見込めるので、新たな顧客層の開拓を目指す店舗にとって、有効な施策の一つとなります。
今回の記事を参考にして、楽天CPA広告を活用して売上アップを目指しましょう。
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