リンクジュース

リンクジュースとは

リンクジュースとは、SEO(検索エンジン最適化)に関する用語で、外部のWebサイトへのバックリンクによってWebサイトに与える影響のことである。

Googleのページランクのアルゴリズムは、Webサイトを評価する基準の一つとして、Webサイト同士のリンクを加味することが知られている。より多くの、信頼性の高いWebサイトからリンクされているWebサイトは、より重要な、信頼性の高いWebサイトとみなされ、評価される。このため、他のWebサイトからのバックリンクを多数得ることで、検索エンジンに対する自サイトの価値を高めることができる。他方で、自サイトから外部サイトへバックリンクを設置することは、その外部サイトが重要であるという評価に寄与することにつながる。このような、Webサイト間で流動する重要性の評価が、リンクジュースと呼ばれている。

リンクジュースを顧慮せずに外部サイトへのバックリンクの設置(リンクビルディング)を続けると、リンク先のWebサイトへの評価を意図せず高めることとなり、自サイトへ思わぬ影響を及ぼす可能性も考えられる。そのため、SEOの観点からリンクジュースの制御が行われる場合がある。

リンクジュースを制御する方法としては、アンカーの属性に「rel=nofollow」を追加する方法などを挙げることができる。「rel=nofollow」のついたリンクは、ユーザーがリンクを通じてアクセスすることはできるが、クローラーはリンクを辿らずに無視するようになる。したがってリンクジュースが流出しない。

リンクジュースの流出を防ぐ措置として、NOFOLLOWを指定することを、リンクコンドームと呼ぶことがある。


SEOでは、被リンクでの影響のことを指します。

略歴/流れ

略歴/流れ

リンクジュースの考え方はSEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション:検索エンジン最適化)の観点から非常に重要となります。

関係性を理解しなければ、完璧なSEO対策は打てません

グーグルは検索アルゴリズムを年々アップデートさせており、リンクジュースの評価はそれぞれのアルゴリズムで異なります。近年のグーグルによる「検索アルゴリズム・アップデート」を記載しましょう。

アップデートされた年アップデート名称概要
2015年パンダ・アップデート低品質コンテンツが検索上位に表示されにくくする目的のアルゴリズム更新
2015年クオリティ・アップデートランキングアルゴリズム全体に対してのコンテンツ品質に目を光らせたアルゴリズム更新
2015年モバイルフレンドリー・アップデートスマホ用表示で最適化されるコンテンツが検索上位にくる目的のアルゴリズム更新
2016年ペンギン・アップデートSEOを過剰に意識したサイトやスパム的な手法を排除して検索クオリティをアップする目的のアルゴリズム更新
2018年コアアルゴリズム・アップデートグーグルにおける根幹部分の検索アルゴリズムアップデート定期的に行われている
2019年BERTアップデート人工知能活用により文脈理解が強化され、単語のコンビネーションによる検索により高度なクオリティを与える目的のアルゴリズム更新

リンクジュースとは何か

定義

リンクジュースとは、自身のウェブサイトから外部サイトへリンクさせた際、リンク先に与えるSEO効果を指します。

ジュースという単語の意味は「甘い汁=エネルギー」です。これを「影響力」と捉えれば、リンクジュースの意味は容易に理解できます。

リンクジュースの意味や仕組みの理解は、効果的なSEO対策をする上で大変重要となるものです。

関連する単語の紹介

関連する言葉

ページランク

グーグルにおける検索順位の評価基準を指します。

リンク量やリンク先のサイト・クオリティにより判断がなされ、ページランク単体で検索上位とはなりませんが、他サイト比較でメリットとなるものです。

TrustRank(トラストランク)

ページランクと同様にリンクを概念に取り入れたランキング・アルゴリズムです。

Trust(トラスト)とは信頼を表しており、リンクサイトの信頼性を重要視する点に特徴を有します。この点において、ページランクより強化されたランキング・アルゴリズムとなり、進化した概念とされます。

グーグルが信頼するサイトとのリンクはランク・スコアのアップとなり、逆に信頼度の低いサイトとリンクすればスコアはダウンするものです。

SEO対策

SEOはサーチ・エンジン・オプティマイゼーションの略です。検索エンジンの最適化を指しており、SEO対策とはそのための「施策・方法」を指します。

効率のよいマーケティングを目指す上で検索エンジンの上位表示は重要となり、多くの企業がSEO対策で集客・売上アップをもくろみます。

リンクジュースの活用方法を様々な目線から紹介

活用

外部被リンク数の意識

リンクジュースの概念から導かれるのは、被リンク数がサイトの有益性をアピールする要素となる点です。

ただし、グーグルはランキング・アルゴリズムを常にアップデートさせており、ユーザーにとって価値がある被リンクサイトを仕上げる必要があります。コストをかけても効果が乏しい場合は、手法の見直しが必要でしょう。

外部被リンクのクオリティ・アップ

リンクジュースは外部被リンクの影響を受ける概念です。

SEO対策で被リンクの獲得を目指す際は、数量だけではなくクオリティへのこだわりが重要です。多くのユーザーから支持を集めるサイトは、それだけ信頼の証といえるでしょう。

このようなサイトからリンクを受けるサイトがグーグルに評価されます。

ページランクを上昇させるためには、優秀なサイトを見いだして被リンク獲得を目指すことが大切です。

リンクジュース活用のメリット

メリット・注意点

リンクジュースを活用したSEO対策のメリットは、ページランクをアップさせる最も近道となる点です。

検索順位を上げるために、対象サイトそのものの有益性はもちろん重要ですが、SEOの観点からすればリンクジュース活用は必須となります。

リンクジュースは外部からの「評価」「パワー」「エネルギー」となるもの。グーグルのランキング・アルゴリズムはリンクジュースの数・クオリティを見ていますから、ここに注力すれば効率のよいSEO対策となるのです。

リンクジュース活用の注意点

注意

自社(自分)のリンクジュース活用による発リンク・被リンク設定をする場合は、所有するメインコンテンツそのものが発リンクを行わないようにしてください。

発リンクの設定により、所有メインコンテンツ(トップページおよび収益の高いサイト)の評価がダウンするからです。

基本は、コンテンツレベルが下にあると考えるサイトから発リンク、検索を上げたいと考えるサイトに被リンクを行うのがセオリー。もしくは外部サイトから被リンクを誘う方法(コンテンツの充実など)を考えるべきです。

リンクアンカーテキスト

さらに、リンクアンカーテキストの概念が重要となります。リンクアンカーテキストとは、リンク先ページの内容を分かりやすくした文章です。

リンク設定時にリンク先を表現する簡潔な文章は、ユーザーの利便性を高める要素となります。

リンクアンカーテキストに対策キーワードを入れて、キーワードを含むページのランキング・アルゴリズムに高評価を与えようとする手法が一時期流行しました。

リンクアンカーテキストのテクニック

しかし、ユーザー目線でリンクアンカーテキストは作成されるべきです行き過ぎたテクニックはグーグルにより是正されており、ペナルティ対象となる可能性がありますから注意してください。

テクニックを駆使するなら、リンクジュースの受け渡し量調整、およびリンクジュースを渡さない方法があります。

リンクにnofollow(リンク先と無関係)、sponsored(広告リンクなので関係ない)、ugc(ユーザー投稿内リンクなのでリンク評価なし)などの属性を付帯させて、無駄なリンク先へ評価を渡さず強化ページへジュース量を集中させるアクションは、テクニカルとされる方法です。

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