窓ガラスのひび割れは自分で修理できる?応急処置の方法と交換修理業者を選ぶポイントを解説

日常生活において、窓ガラスが割れることはほとんどありませんが、窓が何らかの衝撃を受けた場合や経年劣化などの理由でガラスにひびが入ってしまった場合、どのように対処したら良いのでしょうか。
本記事では、窓ガラスのひび割れを自分で修理する方法をご紹介します。
結論として、少しのひび割れであればテープなどで応急処置ができますが、ガラスが割れた状態を放置すると様々なリスクが生じるため、業者に依頼して交換や修理をしてもらうのがおすすめです。
応急処置の方法や窓ガラスのひび割れを防ぐ方法、業者の選び方のポイントについても詳しく解説しますので、万が一のことを想定して対策をとっていただけたらと思います。
窓ガラスがひび割れする原因

そもそも、窓ガラスはどのような原因でひび割れすることがあるのでしょうか。
ひび割れする主な原因は以下の通りです。
- 経年劣化
- 飛来物
- 衝突
- 熱割れ
多くの場合、何かが窓ガラスに当たったり、ぶつかったりした際にひび割れを起こしますが、経年劣化で割れる場合もあり、風やホコリが直接窓に当たるガラスは日々ダメージを受けており、紫外線などの影響も受け劣化してしまうのです。
また、「熱割れ」と言って、ガラスの表面に温度差が生まれて起きるひび割れが発生するケースもあります。
窓ガラスのひび割れは自分で直せる?
日頃から気をつけていても、些細な出来事で窓ガラスにひびが入ってしまうことがありますが、窓ガラスのひび割れは自分で直せるものなのか、気になる方も多いでしょう。
結論として、ガラス交換には専門的な技術と道具が必要であり、修理したり交換したりするのは難しいため、プロの業者に任せるのがおすすめです。
ですが、危険から身を守るため、これ以上被害が広がらないようにするための応急処置であれば自分でも行えます。
窓ガラスが割れたときの応急処置|100均やホームセンターで買えるアイテムを紹介

ガラス補修の専用アイテムは100円ショップやホームセンター、ネット通販などで販売されており、手軽に購入することが可能です。
窓ガラスのひび割れを応急処置するアイテムと方法について詳しく説明していきます。
ただし、いずれの場合も根本的な解決とはならないため、あくまでも応急処置として行ってください。
セロハンテープで補修
小さいひび割れなら、各家庭で常備しているケースが多く、100円均一などでも売られおり、手軽に手に入るセロハンテープで応急処置ができます。
セロハンテープでひび割れを補修する場合、幅の小さいテープを重ねて貼ろうとすると、隙間にホコリやゴミが混入する恐れがあるため、ひび割れを1枚で覆える幅のセロハンテープを使用しましょう。
セロハンテープの弱点としては、耐久性に弱く水や汚れに弱いという点です。
また、セロハンテープで補修する際、強く押してしまうとひびや傷が酷くなる恐れがあるので注意してください。
ガムテープで補修
ある程度のひび割れであれば、ガムテープで応急処置できます。
室内側から圧力をかけないようにしながら、ひび割れを覆うように少しずつガムテープを貼り、その後外側からもひび割れを塞ぐという方法が有効です。
また、ひび割れの被害を広げないために、ひび割れの箇所に段ボールをあて、ガムテープで固定する応急処置もあります。
ただし、ガムテープや段ボールは長く日に当たると劣化しやすい点や、ガムテープが外から目立ちやすい点がデメリットとなるため、あくまでも応急処置として使用し、早めのガラス交換修理をするのが望ましいです。
ガラス用接着剤で補修

ホームセンターなどにはガラス用の接着剤が市販されており、ひび割れにくい沿って接着剤を付けるだけで簡単に補修ができます。
接着剤を選ぶ際は、ガラス用であることや、乾くと透明になるものであるか確認しておくと良いでしょう。
また、紫外線や経年劣化によって変色しないかどうかも併せて確認してください。
外から見てわかりやすいガムテープと比較しても目立ちづらく、短時間で作業が行えますが、粘着力が高いので、失敗するとやり直すのが難しいため、慎重に行う必要があります。
専用パテで補修
ひび割れの隙間を埋めるのに役立つ窓ガラスの補修専用パテは、ホームセンターもしくはネット通販などで購入できます。
接着力が強く、接着剤以上に効果を発揮するのが特徴です。
固まるスピードが速く、完全に固まる前に手早くパテを塗り込む必要があり、作業に慣れていなければ失敗するリスクがあります。
また、商品によって使い方が異なるため、説明書を読みながら作業を進めてください。
窓ガラス用フィルムで補修
窓ガラス用フィルムは、ひび割れ後に窓ガラスが割れてしまったときの飛散を防ぐ対策として有効です。
フィルムを使えば窓ガラス全体を補修できますが、ガラスとフィルムの間にホコリや気泡が入りやすいので、丁寧かつ手早く作業を行う必要があります。
また、フィルムを貼り付けるときに強く押してしまうとひびがさらに酷くなる恐れがあるほか、直射日光が当たりやすかったり熱がこもりやすかったりした場合、熱割れを起こす可能性があるため、注意が必要です。
窓ガラスのひび割れ修理を業者に依頼した方が良い理由

ほんの少しのひび割れであれば、自分で補修できます。
ですが、ひび割れした窓ガラスを放置すると、様々なリスクがあるため、応急処置を行った後は、早めに業者に依頼して交換修理してもらうのがおすすめです。
ここでは、窓ガラスのひび割れを放置するリスクを説明していきます。
被害が広がる恐れがある
ガラスにひびが入ると強度が落ち、いつ割れてもおかしくない状態になります。
比較的頑丈で厚みがあるガラスであっても、一旦ひびが入ってしまうと手で押しただけでびびが広がり、割れてしまう場合があるのです。
また、強風や地震などの自然現象でひび割れからガラス割れに広がるケースもあります。
ガラスが割れると生活にも支障をきたすため、被害を最小限に抑えるためにも早めに業者に依頼した方が良いでしょう。
怪我のリスクがある
ひびが窓ガラス全体に広がると、ガラスが粉状に割れてしまう恐れがあります。
その際、ガラスをつまんだり踏んだりすると怪我をする可能性があり、大変危険です。
また、割れたガラスを完全に取り除いたと思っていても、細かい破片が残っていることもあり、怪我をするリスクがあります。
このような二次被害を防ぐためにも、特に、小さなお子さんやペットがいる家庭は早めに対処するのが望ましいです。
窃盗の被害に遭いやすくなる
ひび割れを起こした窓ガラスを放置するのは防犯上良くありません。
ひび割れを自分で補修したとしても、外からひび割れした窓ガラスだと分かる場合、空き巣に標的とされる恐れがあります。
さらに、ひび割れした窓ガラスは強度が弱くなっており、ひび割れした箇所にバールやドライバーを使えば、簡単に侵入されてしまうのです。
窃盗の被害から守るためにも、自分で補修するだけでなく、窓ガラスを交換するようにしましょう。
ガラス修理業者の選び方のポイント

窓ガラスがひび割れしてしまったら、早めに専門の業者に依頼するのがおすすめです。
ここでは、窓ガラスの交換修理で失敗しないための、業者の選び方のポイントをご紹介します。
選び方①料金が相場と大きくかけ離れていないか
交換する窓ガラスの種類、作業内容が同じでも、業者によって料金体系は大きく異なります。
高額な料金を負債請求する悪徳業者も多く存在するため、依頼する業者の窓ガラスの交換費用が、相場と大きく離れていないかよく確認し、費用に納得したうえで依頼しましょう。
窓ガラスの修理・交換の料金相場
窓ガラスのひび割れで最も気になるのは、業者に依頼した際の費用ではないでしょうか。
窓ガラスの交換修理の料金は、1万円〜3万円前後が相場です。
料金にはガラス代のほか、施工費、出張費、廃材処理費なども含まれるため、場合によってはそれ以上かかるケースもあります。
また、ガラスの種類や大きさ、厚さ、施工方法などによっても費用が変わってきますので、以下を参考にしてください。
【窓の大きさによる交換費用の相場】
一般的な窓(90cm×90cm) | 13,000~20,000円程度 |
床まである窓(90cm×180cm) | 20,000~30,000円程度 |
【ガラスの種類による交換費用の相場(一般的な窓)】
フロートガラス | 10,000~20,000円程度 |
網入りガラス | 20,000~32,000円程度 |
型番ガラス | 9,000~18,000円程度 |
すり板ガラス | 9,000~18,000円程度 |
【ガラスの種類による交換費用の相場(床まである窓)】
フロートガラス | 20,000~30,000円程度 |
網入りガラス | 38,000~48,000円程度 |
型番ガラス | 14,000~22,000円程度 |
すり板ガラス | 15,000~22,000円程度 |
窓ガラスの交換費用を安く抑える方法
また、窓ガラスの修理・交換の料金を安く抑えるために、以下の方法を試してみると良いでしょう。
- 出張料や見積もり料が無料な業者を選ぶ
- 作業日をなるべく平日の日中に依頼する
- 保険で修理可能か確認する
- (アパートやマンションの場合)修理費用を負担してもらえるか大家さんに確認する
- 利用できる補助金制度がないか確認する
必ずしもそうとは限りませんが、保険の内容によっては、不意の事故でも補償が利くことがあり、適用されると自分の負担額が数千円で済む場合があります。
そのため、業者に連絡する前に保険会社に適用対象になるか確認しておくのがおすすめです。
選び方②対応や作業スピードの速さ

業者によって対応のスピードにも差があるため、見積もりの際に迅速に対応してもらえるかも重要なポイントです。
また、早くひび割れを直したいのであれば、依頼後すぐに交換作業してもらえる業者を選ぶ必要があるでしょう。
ガラス修理・交換の専門業者の中には、24時間年中無休で対応しているところもあり、たとえ深夜にガラスのひび割れがあったとしても、スピード感を持って対応してもらえます。
ただし、深夜や早朝に対応している業者の多くは、「割り増し料金」を設定しており、費用が高くなる場合があるため、よく考えて依頼しましょう。
選び方③アフターフォローの有無
優良業者であれば、作業後のアフターフォローも充実しています。
窓ガラスを交換した後に不具合が生じた場合でも、保証制度があれば安心して依頼できるでしょう。
選び方④実績が豊富であるか
業者の信頼性を判断する材料として、実績や口コミ評判などを参考にするのも有効です。
ほとんどの方の場合、ガラス修理の知識が少なく、ガラス修理を頻繁に行わないため、情報をあまり持っていません。
そのため、実際に利用したことがある人の口コミを参考にしたり、情報サイトで評判や実績を確認すると良いでしょう。
選び方⑤複数の業者に見積もりを依頼する
ガラスのひび割れは緊急事態のため、すぐに業者を呼びたい気持ちがあるかもしれませんが、焦って1つの業者だけに見積もりを依頼しても、料金が高いのか安いのか判断するのは難しいです。
また、ネット広告などからすぐに対応してもらえる業者を見つけ、結果的に悪徳業者から高額請求されるなどのトラブルも多く発生しているため、業者選びは慎重に行わなければなりません。
そのため、複数の業者に見積もりを依頼し、料金を比較、そのほか追加費用がかからないかなどを確認して、条件に合った業者を選びましょう。
窓ガラスの修理は信頼できる業者に依頼しよう

窓ガラスのひび割れは、ふとした拍子に起こる場合があり、どう対処して良いか分からず戸惑ってしまう方も多いかと思いますが、焦らず、まず状況を理解することが大切です。
軽度のひび割れであれば、100円ショップやホームセンターで購入できるアイテムを使い、自分で応急処置もできます。
ただし、時間や手間、怪我や窃盗など様々なリスクを抑えるためには、自分で修理するよりも専門の業者に依頼して早めに交換修理してもらうのがおすすめです。
窓ガラスの修理を依頼する際、どの業者を選べば良いのか迷われる方も多いと思いますが、今回の記事を参考に、自分の条件に合った信頼できる業者に依頼するようにしましょう。