日頃からおこなうべきバイク整備8選|必要な工具や注意点についても徹底解説

日頃からおこなうべきバイク整備について知りたいと悩んでいませんか?
この記事では「日頃からおこなうべきバイク整備」について紹介していきます。
他にも「バイク屋に任せた方が良い整備項目」や「自分でバイク整備をおこなう際の注意点」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考に、日頃からバイク整備をするようにしましょう。
日頃からおこなうべきバイク整備8選

日頃からおこなうべきバイク整備については、以下があります。
- 洗車
- サビ取り
- タイヤの点検
- 可動部のグリスアップ
- バッテリーの確認
- エアクリーナーの点検・交換
- エンジンオイルのチェック
- プラグ交換
それぞれの項目について解説していきます。
洗車
洗車は立派なバイク整備の一つで、トラブルを事前に予防できるメリットがあります。
バイクを定期的に洗車することによって、破損したり傷んでいるパーツを発見できたり、砂や埃で動きが渋くなっている部分を改善することができます。
具体的な洗車方法については、以下があります。
- 水をかけてバイク全体を濡らす
- スポンジとシャンプーを使って汚れを落とす
- 水をかけてシャンプーをしっかりと洗い流す
- 車体に残った水分を拭き取って乾燥させる
- 必要に応じて、ワックスなどでコーティングする
バイクの洗車の基本は、走行中に車体に付着した泥やほこりなどの汚れを落とすことなので、水を上から下にかけていき、汚れを落としていきましょう。
また、鍵穴やエアフィルター、マフラー口などは水が入ってしまうと故障の原因になる可能性もあるので、あらかじめテープでふさいでおくことをおすすめします。
サビ取り
バイクのサビを放置してしまうと、いつの間にかサビが拡大してしまい、深刻な状態になってしまうリスクがあるので、定期的にサビ取りもおこないましょう。
具体的に、バイクのサビ取りの手順については、以下のとおりです。
- サビ取り剤でバイクのサビを浮き上がらせる
- ブラシやウエス・ボロ布でサビを除去する
- 防サビ剤を使って防錆処理をおこなう
頑固なサビがある場合には、上記の手順を何度か繰り返すようにしましょう。
また、サビ取り剤を使用する際には、アルミやメッキなどの部品に合わせて使い分けるようにしましょう。
タイヤの点検

タイヤの空気圧は、バイクの乗り心地に大きな影響を与えるので、日頃からタイヤの点検をおこないましょう。
最低でも1ヶ月に1回のペースで、タイヤの空気圧をチェックすることをおすすめします。
△マークの延長線上の溝にスリップサインが現れてきたらタイヤ交換のタイミングといえます。
タイヤ点検をおこなうには、空気圧を測るエアゲージと空気入れが必要になります。
具体的なやり方については、以下のとおりです。
- 前後タイヤのホイール部分にあるエアバルブのゴムキャップを外す
- エアゲージの先端をしっかりと差し込む
- スイングアーム付近に貼ってある「規定空気圧」の数値とズレがないか確認する
タイヤの空気圧が規定値より少ない場合は空気入れで補充をおこない、多い場合はエアバルブ中央の突起を押して抜くようにしましょう。
このように、タイヤの空気圧が不足するとグリップ力が低下したり燃費が悪くなったりするので、定期的にエアゲージで空気圧を測定・調整しましょう。
可動部のグリスアップ
可動部のグリスアップをおこなうことによって、常に良好な動作を保つことができ、安全性を高めることにもつながります。
可動部のグリスアップする箇所については、以下があります。
- サイドスタンド
- タンデムステップ
- ブレーキレバー
- クラッチレバー
万が一、グリスが切れてしまうと動作が重たくなってしまうので事故のリスクが高くなってしまいます。
また、グリスアップする際には、必ずバイク用グリスを使用するようにしましょう。
バッテリーの確認
バッテリーが弱っているとエンジンが始動できない場合があるので、日頃からバッテリーの確認をするようにしましょう。
特に冬場はバッテリーが弱っているケースが多くみられるので、バイクを乗る前にあらかじめバッテリーを充電しておくことで、出先でバイクのエンジンがかからないリスクを減らすことができます。
また、ちなみに充電してもセルモーターが勢いよく回らない場合やすぐにバッテリーが上がってしまう場合は、バッテリー本体が劣化している可能性が高いので、新品に交換することをおすすめします。
具体的なバッテリー交換の手順については、以下のとおりです。
- マイナス端子を外す
- プラス端子を外す
- 古いバッテリーを取り外す
- 新しいバッテリーを取り付ける
- プラス端子を付ける
- マイナス端子を付ける
上記の手順でおこなうことによって、バイクの電装系がショートしてしまうのを防ぐことができます。
また、プラス端子にかけられているカバーはショートを防ぐためのものなので、カバーが外れてしまっているのであれば、新しくカバーを付けるようにしましょう。
エアクリーナーの点検・交換
エアクリーナーとは、エンジンに送る空気を浄化するためのパーツなので、定期的に清掃が必要になるので、日頃からエアクリーナーの点検・交換をしましょう。
実際に、燃費の悪化やエンジンの調子が悪い原因になるのがエアフィルターの汚れです。
バイクの車種によって多少異なりますが、エアフィルターカバーを外し、エアフィルターを掃除する、もしくは新品に取り換えるだけなので、バイク初心者でも簡単におこなえます。
エアクリーナーの交換目安としては、一般的に走行距離10,000Kmほどとされているので、大幅に走行距離が超えている場合には、なるべく早く交換するようにしましょう。
エンジンオイルのチェック

エンジンオイルは、エンジン全体のコンディションに影響を及ぼす重要なオイルなので、日頃からエンジンオイルのチェックをするようにしましょう。
エンジンオイルが少ない状態や極端に汚れている状態で走行してしまうと、最悪の場合にはエンジンが焼き付いてしまい、高額な修理費がかかってしまいます。
エンジンオイルの交換頻度は3,000km~5,000kmの走行ごとに1回、もしくは半年ごとに1回くらいが目安となります。
また、オイルフィルターは消耗品なので、オイル交換2回に1回の割合で交換するようにしましょう。
オイル交換の方法については、まずエンジンを少し温めるために数分暖気をおこない、エンジン下部にあるドレンボルトを外すことで古いオイルを抜くことができます。
特に難しい点もないので、初心者でもできるメンテナンスといえるでしょう。
プラグ交換
プラグとは、スパークプラグのことで、エンジンの点火装置の役割を果たす重要なパーツになります。
スパークプラグが劣化しているとエンジンのかかりが悪くなったり、アイドリングが不安定で最悪信号待ちでエンジンが止まってしまうリスクが高くなります。
スパークプラグは消耗品になるので、1万km前後が交換の目安となります。
交換作業の流れとしては、エンジンのシリンダーヘッド上部にあるスパークプラグを取り出し、新品のスパークプラグを装着するだけなので、簡単におこなうことができます。
しかし、車種によってはカウルや他のパーツを取り外さないと、シリンダーヘッドにアクセスできない場合もあるので、事前に調べておくようにしましょう。
バイク整備に必要な工具

バイク整備に必要な工具については、以下があります。
バイク整備に必要な工具 | 特徴 |
スパナ | 六角ボルトやナットを締める際に使用する工具です。サイズが合っていない状態で使用するとボルトの角が削れてしまうため、サイズ違いのスパナをセットで用意しておきましょう。 |
コンビネーションレンチ | コンビネーションレンチは、両側の口径部が同じサイズになっているため、必要なサイズによってはスパナとレンチを別々に購入する必要がなくなり、工具の本数を少なくできるメリットがあります。 |
ドライバー | ネジを締めたり緩めたりする工具です。バイク整備はもちろん、カスタムでも頻繁に活躍します。しかし、ネジのサイズに合ったドライバーを使用しないと、ネジ頭を潰してしまう可能性があるため注意が必要です。 |
六角レンチ | 六角穴付きのボルトやネジを固定・緩めるための工具です。差し込んだ際にレンチとボルトの接触面性が大きいうえ、ボルトと同じサイズのレンチを使用するため、ボルトが壊れにくいのがメリットです。 |
プライヤー | プライヤーはモノを掴むための工具です。支点のボルト部分を調節すれば大きなモノも挟むことができます。そのため、バイクのメンテナンスではペンチよりもプライヤーを使うのが一般的といえます。 |
上記のように、バイク整備ではさまざまな工具を使用しますが、必要最低限の工具は持っておきましょう。
バイク屋に任せた方が良い整備項目
バイク屋に任せた方が良い整備項目については、以下があります。
- ブレーキ周り
- 電子制御ユニット
それぞれの整備項目について解説していきます。
ブレーキ周り
ブレーキ周りは、ある程度バイクをいじるのに慣れてくればすぐにできるようになり、お店にもブレーキパッド単体で販売されていますが、間違った方法で整備してしまうと、最悪の場合には死亡事故につながってしまうリスクがあるので注意が必要です。
実際に、ブレーキ周りの整備をする際には、ブレーキパッド交換以外にもピストンの状態を見てグリスなどもキレイにする必要があります。
間違えた整備をしたブレーキだと、緊急時の制動性が悪くなってしまいます。
このようにブレーキ周りの整備に自信がなければ、バイク屋に任せて整備してもらいましょう。
電子制御ユニット
電子制御系の整備を少しでも間違えてしまうと、ショートなどが起きてしまい取り返しのつかない状態になってしまい、新品を用意しなくてはいけなくなってしまう可能性があります。
基本的には、電子制御系の装置に不具合がある場合には、バイクショップやディーラーなどで詳しく検査してもらいましょう。
実際に、現行のバイクにはたくさんの部品が使用されているので、一つの部品の不具合が原因で、他の部品にも悪影響を与えてしまうケースも多くみられます。
バイクを安全に楽しむためにも、電子制御ユニットの整備はバイク屋でみてもらいましょう。
自分でバイク整備をおこなう際の注意点

自分でバイク整備をおこなう際の注意点については、以下があります。
- ネジの締め方に注意が必要
- 工具はジャストサイズを選ぶ
- 不安定な場所で作業をしてしまう
それぞれの注意点について解説していきます。
ネジの締め方に注意が必要
バイク整備では、ネジの締め方に注意が必要です。
いきなり工具を使ってネジを締めてしまうと斜めになっていたり、ズレていたりした場合に、そのまま締めてしまうと故障・破損してしまう可能性があります。
そのため、ネジを締める際には、指で締められるところまで締めて、最後に工具を使うようにしましょう。
また、ネジをきつく締め過ぎてしまうとネジ穴が馬鹿になってしまったり、締め付けられる側のパーツの破損してしまうリスクがあるので注意が必要です。
工具はジャストサイズを選ぶ
バイク整備をおこなう際には、工具はジャストサイズを選ぶようにしましょう。
例えば、ネジのサイズに対して、ドライバーのサイズが違っていると、ネジ山をつぶしてしまう可能性があります。
また、違うサイズの工具で締めても、しっかりと締めれていない可能性もあるので、バイク走行中の安全性に大きく関わってきます。
そのため、ピッタリ合うサイズの工具をはめれば部品を破損させてしまったり、しっかりと締めることができるので、工具はジャストサイズを選ぶようにしよう。
不安定な場所で作業をしてしまう
バイク整備をする際に、不安定な場所で作業をしてしまうと、バイクのパーツや工具を無くしてしまうリスクが高くなるので注意が必要です。
特に、排水溝や公共スペースでバイク整備をしないようにしましょう。
公共のスペースを占領してバイク整備をしてしまうのは周りに迷惑がかかってしまいます。
また、排水溝の近くなどで作業してボルトを落としてしまい、その影響で走行不能になる場合もあります。
場所の確保が難しい場合には、バイクショップやディーラーに依頼することをおすすめします。
長期間バイクに乗らない場合の対処方法

長期間バイクに乗らない場合の対処方法については、以下があります。
- バッテリーを外しておく
- ガソリンを満タンにしておく
それぞれの対処方法について解説していきます。
バッテリーを外しておく
長期間バイクに乗らない状態で、バッテリーを繋いだままにしてしまうと、バッテリーが自然放電してしまうので、長期間バイクに乗らないのであれば、バッテリーを外しておきましょう。
バッテリーは温度変化に弱く、温度や湿度が高いほど自己放電は大きくなってしまうので、外したバッテリーを長持ちさせるためには、以下の環境で保管するようにしましょう。
- 雨露の影響を受けない場所
- 温度変化の少ない冷暗所
また、外したバッテリーは充電してから保管し、保管中も定期的に補充電をおこなうようにしましょう。
さらに、バイク自体の長期保管方法については、ガレージなど室内での保管が最適といえます。
バッテリーを外すのがめんどくさいという人は、マイナス端子を外すだけでもバッテリーの劣化を防ぐ効果があります。
ガソリンを満タンにしておく
タンク内にガソリンを満タンにしておくことによって、タンク内の空気が減るので結露が発生しにくい状態を維持することができます。
万が一、結露が発生してしまうと、やがて錆になってしまう原因にもなりますし、水分がガソリンと混じり、エンジンやキャブレターに溜まってしまい悪影響を与えてしまう可能性があります。
そのため、長期間のらない場合はできる限りガソリンで満タンにしておきましょう。
また、ガソリン劣化防止剤を注入することで、ガソリンの劣化、腐食を防ぐことも可能です。
愛車のコンディションを良く保つためにも日頃から整備をしよう!

今回は、日頃からおこなうべきバイク整備やバイク整備に必要な工具を紹介しました。
日頃からおこなうべきバイク整備については、以下があります。
- 洗車
- サビ取り
- タイヤの点検
- 可動部のグリスアップ
- バッテリーの確認
- エアクリーナーの点検・交換
- エンジンオイルのチェック
- プラグ交換
また、自分でバイク整備をおこなう際の注意点を把握しておくことによって、バイクが壊れてしまうリスクを減らすことにもつながります。
今回の記事を参考にして、愛車のコンディションを良く保つためにも日頃からバイク整備をしましょう。