引越しの荷造りは何からはじめる?荷造りの手順やタイミングのポイントを紹介

引越しはさまざまな手続きをはじめ段取りよく進めることが必要なことが多いです。
中でも引越しでは、荷造りを段取りよく進めることが非常に大切です。
この記事では、引越しの荷造りに必要なもの、手順やタイミングについて解説します。
はじめての引越しや久しぶりで何から手を付けたらいいのか分からない方は参考にしてみてください。
引っ越しの荷造りに必要な準備

引越しの荷造りは、はじめる前に必要なものをあらかじめ用意しておくことが大切です。
必要なものを揃えておけば、手順とタイミングを計画的に進めるだけで荷造りはスムーズにできます。
引っ越しの荷造りに必要な道具
荷造りに必要な道具は、以下のものを用意します。
- 軍手
- 工具
- クラフトテープ、布テープ
- 油性マーカー(黒・赤)
- ハサミ、カッター
- ビニール紐
- 掃除道具
各道具の必要数は荷物の量にもよりますが、余裕をもって揃えておきましょう。
各道具がなぜ必要なのか、用途について詳しく説明していきます。
軍手
軍転は、引越しの荷物の梱包や段ボールの移動、家具を運ぶ際などに使います。
思わぬケガの防止や滑り止め、汚れ防止など、軍手があると便利です。
各々が作業で使用できるように、軍手は1人につき1つ必ず用意しておきましょう。
工具
組立式の家具の組立や解体に使用するため、ペンチやドライバー、金づちなどがあると良いでしょう。
荷造りのときだけでなく荷解きの際にも使うので、わかりやすい場所に置いておくとよいでしょう。
クラフトテープ、布テープ
クラフトテープや布テープは、段ボールに封をしたり、荷物や扉を固定したり、さまざまな場面で必要です。
特に段ボールの補強や封をするために使うテープは、粘着力の強い丈夫なテープをチョイスしましょう。
クラフトテープと布テープは使い勝手が異なるので、どちらかではなく両方用意しておくことをおすすめします。
油性マーカー(黒・赤)
マーカーは、荷造りした段ボールの表面に中のモノや置き場所などをメモするために使います。
その他、「廃棄」や「ワレモノ」等をわかりやすく表示するためにも油性マーカーは必須アイテムです。
黒インクだけでなく、赤インクのマーカーも準備し、黒を2~3本、赤を1~2本用意しておきましょう。
ハサミ、カッター
緩衝材や段ボール、ビニール紐をカットするなどに使うため、ハサミやカッターも必須のアイテムです。
用途によってハサミが適していたり、カッターが適していたりするので両方用意しておきましょう。
梱包した荷物や段ボールにラベルを貼るときや、荷解きで段ボールを開封するときにも使います。
引越しの準備から荷解きまで、多くの場面で必要になるため、常に携帯しておくと便利です。
ビニール紐
本や雑誌をまとめたり、束ねたりする際や傘など細長いものをまとめる場合にビニール紐が重宝します。
また、段ボールの周りに巻くことで、強度を補強するといった使い方もできます。
用途が広く、突然必要になることもあるので、最低1個は準備しておくと安心です。
掃除道具
荷造りをきっかけに、今まで動かさなかった家具や家電を動かすとホコリやゴミが出るものです。
使っていなかった家具や荷物には、ホコリや汚れが付着していることもあります。
そういった場合に備えて、ゴミ袋、雑巾、ウェットティッシュなどの掃除用具を用意しておきましょう。
また、この機会を利用して普段はなかなか掃除をしない家電などを綺麗にしておくのもよいでしょう。
引っ越しの荷造りに必要な梱包資材
荷造りの際に欠かせない必要な梱包資材は以下のとおりです。
- 段ボール
- 新聞紙
- 緩衝材
- ビニール袋
用途や必要性について解説します。
段ボール
段ボールは、荷物を安全に収納するために引越しに欠かせない梱包資材です。
荷物量を考慮して、適切な個数の箱をあらかじめ用意しておきましょう。
引越し業者によっては、無料で段ボールが提供される場合もあります。
多くの場合、サービスの段ボールでは足りないので、別途調達する必要があります。
新聞紙
新聞紙は割れ物を包むために使ったり、丸めて緩衝材として使ったりできます。
運搬中に段ボールの内の衝撃を和らげるためにも使えるので便利です。
梱包資材以外に掃除にも使えるので、できれば1~2週間分の新聞紙を用意しておくとよいでしょう。
緩衝材
新聞紙以外に、市販されている緩衝材も梱包資材として使えます。
俗に「ぷちぷち」と呼ばれる、空気の入ったビニールがクッションになる「エアー緩衝材」がおすすめです。
ビニール袋
液体の入った容器の梱包や小物類をまとめて梱包するときには、ビニール袋を使うのがおすすめです。
ビニール袋に入れることで運搬中に液体が漏れてしまうトラブルや小物がばらけてしまうことが防げます。
荷造りの基本テクニック

ここでは、荷物を上手に梱包するために役立つ基本的なテクニックを紹介します。
梱包方法を重いものと軽いもので分ける
荷造りの際は、梱包方法を重いものと軽いもので分けるのがポイントです。
小さな段ボールには重いもの
小さな段ボールには重いものを詰めます。
大きな段ボールに重いものを詰めると運ぶのが大変なだけでなく、重さで底が抜ける恐れがあるためです。
具体的には以下のとおりです。
- 書籍や書類
- CDやDVD
- 食器類(コップ、皿など)
- 小さめの調理器具(包丁、おたまなど)
- バス用品(シャンプー・リンス・ボディソープ)
- 化粧品・スキンケア用品
大きな段ボールには軽いもの
大きな段ボールには軽いものや小さな段ボールには入らないものを詰めます。
具体的には以下のとおりです。
- 衣類や靴
- バッグ
- タオル類
- ぬいぐるみ
- 大きめの調理器具(フライパン、まな板など)
- 小型の家電(ドライヤー、ポットなど)
割れ物には緩衝材を使う
お皿やコップ、ビンなどの割れやすいものには、必ず緩衝材を使用します。
緩衝材とは、衝撃を和らげるための梱包材のことで以下のようなものが使えます。
- 市販の緩衝材
- 新聞紙やチラシ
- タオル
- ビニール袋
割れ物を段ボールに詰める際のポイント
緩衝材や新聞紙で包んだら、以下のポイントに注意して段ボールに詰めます。
- 段ボールの底に緩衝材を敷く
- 荷物と荷物の間は緩衝材を詰めて隙間を埋める
- 同じ形や大きさのものはまとめて詰める
- 平らなお皿は立てて詰める
- サイズが小さいものや薄いものは上に置く
衣類はハンガーボックスや衣装ケースを活用
洋服や衣類の荷造りは、ハンガーボックスや衣装ケースを活用すると便利です。
ハンガーボックスはかけたまま運べるので、型崩れやシワを最小限に抑えられます。
引越し業者に希望すればレンタルができるので、相談してみてください。
また、衣装ケースは運びやすいように引出しの開口部分などを養生テープやガムテープで止めておきましょう。
電化製品は購入時の箱に入れる
電化製品は、購入時の箱が残っていれば、その箱に入れるのがベストです。
購入時の箱がない場合は、大きいダンボールに詰めて運びましょう。
割れ物と同じように市販の緩衝材や新聞紙を使用し、コード等は養生テープや輪ゴムでまとめてください。
緩衝材や新聞紙で家電を包みテープでとめたら、緩衝材を敷き詰めたダンボールに詰めます。
重要書類や貴重品は自分で運ぶ
重要書類や貴重品は、「標準引越運送約款」により引越し業者が運べないものとされています。
万が一、段ボールに入れていて、紛失や破損があっても保険などの補償が受けられません。
自分で運ばなくてはならないため、まとめておきましょう。
重要書類や貴重品の具体例は以下のとおりです。
- 契約書などの重要書類
- 本人確認書類
- 印鑑
- 通帳やキャッシュカード
- 財布や現金、クレジットカード、有価証券
- 家や自動車などの鍵
- 宝石など貴金属類
- 美術品や骨董品
- スマートフォンやタブレット
部屋別荷造りのポイント

部屋ごとにグループ分けすることで、荷造りは効率的に進められます。
部屋別の荷造りポイントについて解説します。
寝室:シーズンオフのものから荷造り
寝室は、シーズンオフのものなど、使用頻度が低いものから、布団圧縮袋や段ボールに詰めていきましょう。
引越しの当日は、起床したらすぐに普段使用している寝具を片付けて布団圧縮袋やダンボールに入れます。
ベッドの分解は、無理せず引越し業者におまかせするのがおすすめです。
キッチン:ストック類から荷造り
キッチンは、普段使用しない食器類や調理器具、ストック用のものなどから段ボールに詰めます。
引越し1週間前から、当日までに冷蔵庫の中が空になるように食材を減らしていきましょう。
引越しの前日は、冷蔵庫の電源をオフにして水抜きと霜取りをおこなってください。
リビング:使用頻度の低いものから荷造り

リビングは、使用頻度が低いものや引越しまで使う予定がないものから荷造りしていきます。
日常的に使用しているものは引越しの前夜に梱包し、カーテンは引越し当日に梱包しましょう。
また、家具は玄関からそのまま外へ運び出せる大きさであれば、解体や梱包は不要です。
玄関から運び出せない大きさのある家具の場合も解体などは、引越し業者におまかせするのがよいでしょう。
トイレやバスルーム:前日から荷造り
トイレやバスルームは、日常的に使う場所なので引越し前日から荷造りします。
洗濯用品は、引越しの前日に洗濯をしたら、洗剤や柔軟剤などの洗濯用品をダンボールに詰めましょう。
トイレ用品は引越しの前日に掃除を済ませた後、掃除用具をダンボールに詰めます。
ただし、トイレットペーパーは当日に梱包し、新居ですぐ使えるように1~2個は手元に置いておきます。
バスルームは前日のお風呂の後、シャンプーやボディソープ、バスルームの掃除用具を詰めましょう。
書斎・仕事部屋:重要度によって分ける
書斎・仕事部屋は、普段は読まない書籍や使用頻度が低い文房具などは早めに荷造りしておきます。
引越しの前日に日常的に使用しているPCやタブレット、文房具を梱包しましょう。
PCのデータは、万が一に備えてバックアップを取っておくと安心です。
子供部屋:使用頻度が低いものから荷造り
子供部屋は、使用頻度の低い洋服や絵本、おもちゃ類から段ボールに詰めましょう。
ジャングルジムや滑り台といった、大きいサイズのおもちゃは解体する必要があります。
普段使用している教科書や文房具は、引越しの前日に段ボールに詰めてください。
荷造りの手順とタイミング

引越しの荷造りは、進める際に手順の見当をつけておくことが大切です。
ここでは、荷造りを進めていく大まかな順番と作業をする時期の目安を紹介します。
部屋をブロックに分ける:1ヶ月~3週間前
まずは、荷造りを必要とする部屋をブロックにして分けます。
たとえば、トイレや洗面台など荷物が少ない場所は、位置関係や用途の関連によって1つにまとめましょう。
ブロックをグループに分ける:2週間〜3週間前
ブロックに分けした場所をさらに細かくグループ分けします。
収納スペースや配置する場所を基準にして分けると、荷造りや荷解きがしやすくなるのでよいでしょう。
不要な物を処分する:2週間〜3週間前
引越しの1か月前あたりから不用品を仕分けし、引越し作業と並行して2週間~3週間前から処分していきましょう。
荷物を減らすことで、荷造りや荷解きがグッとラクになります。
使う予定がない荷物を詰める:1週間くらい前

使用頻度の低い物や使う予定のない物、代用品がある物などは、引越しの1週間くらい前までに詰めておきます。
具体的には以下のとおりです。
- 日持ちする日用品のストック
- 置物やぬいぐるみ
- シーズンオフの衣類や小物
- 来客用の食器
使うことがある物を段ボールへ詰める:5日前~前日
使うかもしれない物は段ボールに詰めてもフタは開けたままにしておきましょう。
使用したら、その都度、段ボールに戻しておけば、当日はそのまま封をするだけでOKです。
比較的使用頻度の高い物については、5日前~前日までに詰めるようにします。
引越しの当日にすべての荷物を詰める:当日
引越しの前夜と当日に、梱包していない残りの荷物をすべて段ボールに梱包したら荷造り完了です。
思いがけずに残った荷物が見つかった場合に備えて、段ボール箱は余裕をもたせた数を用意しておきましょう。
効率よく荷造りをサクサク進めていこう!

引越しの荷造り・梱包は、引越し作業の要ともいえる重要なものです。
大変ですが、コツをおさえれば効率的に進めることは可能です。
集中して荷造りをする時間が確保できない方は、毎日すこしずつ進めていくのがポイントです。
計画的に進めて引越しの前日にあわてることのないようにしましょう。