タイヤレバーの選び方とおすすめ19選!失敗しないタイヤ交換のカギ

  • 自分でタイヤ交換したいけど、ホイールからタイヤを外すのが大変すぎる
  • こんなに力づくでやるものなのか?
  • 良いタイヤレバーを使えばうまくいくのかな…

バイクのタイヤ交換を自分でやったことのある人なら、誰しもこんな経験がおありではないでしょうか。

慣れてしまえばどんなタイヤレバーでも簡単に外せるのですが、コツがつかめるまでは難しいですよね。初心者こそ、使いやすいタイヤレバーを選ぶことが重要です。

この記事では、失敗しないタイヤレバー選びとタイヤ交換の手順について、分かりやすく解説します。

正しい道具選びと手順が分かれば、外れないタイヤと格闘することもなくなるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

タイヤレバー選びの重要ポイント3つ

タイヤレバーを選ぶ際には、以下の3つのポイントを押さえましょう。

  • 長さ
  • 先端の形状
  • グリップ部の形状

長さ|用途に合わせて最適なものを

一般的には、250〜30mm程度を基準にするのが良いでしょう。大型バイクやオフロード用の硬いタイヤの場合には長めを選びます。

タイヤレバーは、長ければ長いほどテコの原理が働き、少ない力でタイヤを外すことができます。ただし、うまく作業できているときはさほど力が必要ではありません。

タイヤレバーの長さに任せて力づくで作業を進めようとすると、ホイールを傷つけてしまいます。長すぎると取り回しも悪くなりますので、適切な長さを選んでください。

先端の形状|傷付けにくく差し込みやすいもの

タイヤレバーの先端は、ビードとホイールの間に差し込みやすいよう薄くなっています。端から外れにくいよう湾曲しているものがほとんどですが、ポイントは湾曲が強すぎないこと。大きく湾曲した形状のものは、差し込みにくく感じる場合が多いです。

薄さについては、さほど鋭利である必要はないでしょう。リムやタイヤに傷が付きにくいことも重要です。

グリップ部の形状|2本以上を使う前提で選ぶ

タイヤ交換には、通常2本以上のタイヤレバーを使用します。初心者は3本使うとよりうまくいきやすいでしょう。その際は2本のレバーを片手で押さえる必要があるため、重ねて扱いやすい形状であることもポイントです。

力まかせに操作するようなものではないので、それほど大きなグリップは必要ありません。簡単な滑り止めがついている程度でも十分作業できるでしょう。

【目的別】バイク用タイヤレバーおすすめ19選

バイク用タイヤレバーおすすめ19選

バイク用タイヤレバーは、用途や好みに応じて様々な種類があります。ここでは、目的別におすすめのタイヤレバーを19選紹介します。

  • オフロードバイク向け
  • コスパ重視
  • 長さ重視
  • 専門メーカー
  • 特殊形状
  • セット商品

それぞれの特徴や利点を詳しく見ていきましょう。

メーカー名製品名全長重さ価格特徴
KTC(京都機械工具株式会社)タイヤレバー MCOL-260265mm170g3,760円先端が薄く設計、錆びにくいクロームメッキ仕上げ
TONEパワーグリップタイヤレバー PGTRL-300300mm225g2,888円大型グリップ付き、高強度素材
PB Swiss Tools6675-9-170CN280mm189g5,973円先端の厚み1mm、滑らかなクロームメッキ仕上げ
アストロプロダクツAP タイヤレバー グリップ付 TL375380mm230g2,079円ゴムコーティングされたグリップ、高耐久性
アストロプロダクツAP 2PC タイヤレバーセット260mm199g約2,409円2本セット、軽量設計
シグネットタイヤレバー500mm500mm774g3,000~4,000円大型バイク対応、先端が薄い
プロツールズTOOL342300mm220g1,500円前後ホイール保護形状、耐久性が高い
ラフアンドロードHARDYタイヤレバーPRO265mm214g1,540円スプーン形状、軽量でコンパクト
DRCPROタイヤレバー260mm3,300円幅広のスプーンエリア、メガネレンチ一体型
モーションプロタイヤアイアン スプーンタイプ250mm200g約5,280円ハードニッケル製、2本セットもあり
MINIMOTOタイヤレバー2本セット NO7638270mm2,590円コンパクトで持ち運びに便利
MINIMOTOタイヤレバー強力テンション用ロングタイプ2本入り380mm3,300円長さがあり、力を入れやすい
KOWA(興和精機)タイヤレバー 2本セット300mm4,000円前後高耐久性、アルミホイールに最適
キジマタイヤレバー 270mm270mm222g1,859円平らな先端、グリップにPVCコーティング
トレックフィールド咬まないタイヤレバー4265mm200g以下2,600円チューブを咬まない形状、コンパクトサイズ
PLOTタイヤレバー リムプロテクターセット ストレートタイプ330mm450g3,300円リムプロテクター付き、セット価格でリーズナブル
TSK(東洋精器工業)タイヤレバー MCL-45250mm175g3,900円先端は約1mm、冷間鍛造で高耐久性
KN企画タイヤレバー&リムプロテクターセット260mm2,035円リムプロテクター付き、高強度スチール製
エーモンタイヤレバーM 8833360mm1,240円炭素鋼45Cを使用し、耐久性に優れる

【オフロードバイク向け】頑丈で使いやすいタイヤレバー

オフロードバイクのタイヤは、オンロードバイクに比べて硬く、太いものが多いため、頑丈で力を入れやすいタイヤレバーが適しています。

DRC PROタイヤレバー

DRCは日本のバイクパーツメーカーです。

全長260mm
素材クロムバナジウム鋼
価格3,300円(税込)
  • 幅広のスプーンエリアで作業効率が向上
  • 大きすぎず、握りやすく押さえやすいグリップ
  • 後端がメガネレンチと一体になったタイプも販売されている

KOWA タイヤレバー 2本セット

KOWA(興和精機)はプロ向けの製品を供給する日本の工具メーカー。

全長300mm
素材高強度スチール
価格4,000円前後
  • 高い耐久性と信頼性
  • アルミホイールのタイヤ交換時に優れた作業性を発揮
  • 別売のリムプロテクターもあり

【コスパ重視】手頃な価格で高品質なタイヤレバー

「できるだけ費用を抑えたいけど、品質にもこだわりたい」という方におすすめのタイヤレバーをご紹介します。

アストロプロダクツ AP タイヤレバー グリップ付 TL375

アストロプロダクツは、コストパフォーマンスに優れた自動車用品や工具を扱う日本のブランドです。

全長380mm
重さ230g
価格2,079円
  • ゴムコーティングされたグリップで、滑りにくく力をかけやすい
  • 耐久性のある素材で、タイヤ交換作業に適している
  • コスパが高い

アストロプロダクツ AP 2PC タイヤレバーセット

アストロプロダクツから、2本セットの製品もご紹介します。

全長260mm
重さ199g
価格約2,409円
  • タイヤ交換作業に適した2本セット
  • 180gという軽量設計
  • ゴムコーティングで力をかけやすいグリップ

MINIMOTO タイヤレバー2本セット NO7638

minimotoは、モンキーやゴリラ、ダックスなどの小型バイク用パーツを扱う専門メーカーとして知られています。

全長270mm
価格2,590円(税込)
  • コンパクトサイズで持ち運びに便利
  • 軽量でタイヤ交換作業に最適

キジマ タイヤレバー 270mm

キジマは日本のバイクパーツメーカーです。

全長270mm
重さ222g
価格1,859円
  • 先端が平らでタイヤとリムの間に挿入しやすい
  • グリップにPVCコーティングが施され、滑りにくく握りやすい

プロツールズ TOOL342

Pro Toolsは、バイク用品や工具を扱う専門ブランドです。

全長300mm
重さ220g
価格1,500円前後
  • 力を入れやすいデザイン
  • ホイールの保護が考慮された先端形状
  • 耐久性が高く、錆びにくい構造

ラフアンドロード HARDYタイヤレバーPRO

ラフアンドロードは日本のバイク用品メーカーです。

全長265mm
重さ214g
価格1,540円
  • スプーン形状の先端でチューブを噛みにくい。
  • 軽量でコンパクトな設計
  • 手ごろな価格

エーモン タイヤレバーM 8833

amonは日本の自動車用品メーカーです。

全長360mm
材質炭素鋼45C
価格1,240円
  • 炭素鋼45C(硬度30~35HRC)を使用しており、耐久性に優れる
  • ストレートで汎用性の高いデザイン

【長さ重視】非力な人や大型バイクにおすすめ

長いタイヤレバーを使うと、テコの原理を最大限に活かして少ない力で作業できます。タイヤサイズに対して力に自信のない人にも良いでしょう。

シグネット タイヤレバー500mm

SIGNETは、主にOEMで高品質な工具を提供する国際ブランドです。

全長500mm
重さ774g
価格3,000~4,000円
  • 大型バイクのタイヤ交換にも対応できる長さ500mm
  • 先端が薄く、タイヤとリムの間にスムーズに挿入できる
  • 小型バイクには500mmという長さが扱いづらい場合も

MINIMOTO タイヤレバー強力テンション用ロングタイプ2本入り

全長380mm
ヘラ幅30mm
価格3,300円
  • 長さがあり、力を入れやすい
  • 強力なテンションが必要なタイヤ交換作業に適している

【専門メーカー】高品質・高耐久なタイヤレバー

プロも愛用する専門メーカーのタイヤレバーは、高品質・高耐久で、長期間安心して使用できます。

KTC タイヤレバー MCOL-260

KTC (京都機械工具株式会社)は日本の代表的な工具メーカです。

全長265mm
重さ170g
価格3,760円
  • 先端が薄く設計されており、リムとビードの間に差し込みやすい
  • 高い耐久性と作業性を兼ね備えている
  • 錆びにくいクロームメッキ仕上げ

TONE パワーグリップタイヤレバー PGTRL-300

TONEは日本の老舗工具メーカーです。

全長300mm
重さ225g
価格2,888円
  • 大型のグリップ付きで、力をかけやすいデザイン
  • 高強度の素材で作られ、耐久性が高い
  • 先端の湾曲が浅く、リムとビードの間に差し込みやすい

PB Swiss Tools 6675-9-170CN

PBスイスツールズは、高品質な工具で知られるスイスのブランドです。

全長280mm
重さ189g
価格5,973円
  • 先端の厚みがわずか1mmという薄さ
  • なめらかなクロームメッキ仕上げ
  • 握りやすいマルチクラフトグリップ

モーションプロ タイヤアイアン スプーンタイプ

Motion Proは、モータースポーツ向けのツールを扱うブランドです。

全長250mm
重量200g
価格約5280円
  • ハードニッケル製のシンプルなデザイン
  • 持ち手側は輪っか状になっており意外と持ちやすい
  • 2本セットもある

TSK タイヤレバー MCL-45

TSK(東洋精器工業)は日本の工具メーカーです。

全長250mm
重さ175g
価格3,900円
  • 先端は約1mmの薄さ
  • 冷間鍛造で耐久性が高い
  • 一部のサーキットやプロフェッショナルも愛用

【特殊形状】作業効率UP!

特殊な形状をしたタイヤレバーは、作業効率を向上させ、タイヤ交換をよりスムーズに行うことができます。

トレックフィールド 咬まないタイヤレバー4

トレックフィールドは、バイク用品の手作りオリジナル商品を提供する日本のブランドです。

全長265mm
重さ200g以下
価格2,600円
  • チューブを咬まない特殊な形状
  • コンパクトサイズで持ち運びに便利
  • ユーザの声から生まれた手作り製品

【セット商品】リムプロテクター付きで安心

リムプロテクターは、タイヤレバーを使用する際にホイールを傷から守るための保護具です。セット商品なら、リムプロテクターを別途購入する手間が省けます。

PLOT タイヤレバー リムプロテクターセット ストレートタイプ

PLOTは日本のバイク用品メーカーです。

全長330mm
重さ450g
価格3,300円
  • ホイールへの傷を軽減する薄型リムプロテクターが付属
  • セット価格でリーズナブル

KN企画 タイヤレバー&リムプロテクターセット

KN企画は、スクーター向けのカスタムパーツを多く提供しています。

全長260mm
素材高強度スチール
価格2,035円
  • タイヤレバー2本、リムプロテクター2個のセット
  • 耐久性が高く作業がしやすい

初心者でも失敗しない!タイヤ交換の道具と手順

タイヤ交換の道具と手順

バイクのタイヤ交換では、タイヤレバー以外にもいくつかの道具が必要です。道具があっても失敗してしまうとしたら、それはやり方間違っているから。ここでは、必要な道具と手順、そして失敗しないコツを解説します。

タイヤレバー以外にあると便利なツールたち

タイヤレバー以外にもいくつかのツールがあると、作業がより簡単になります。あると便利なアイテムについて一つずつ見ていきましょう。

ビードワックス

タイヤのビードとリムの摩擦を軽減し、タイヤの着脱をスムーズにするための潤滑剤です。ビードワックスを塗布することで、タイヤレバーが滑りやすくなり、タイヤやリムを傷つけるリスクを減らすことができます。

エアバルブ

タイヤに空気を入れるためのバルブです。 タイヤ交換の際には、エアバルブも新品に交換するほうが安心でしょう。エアバルブにはゴム製と金属製のものがありますが、金属製のエアバルブの方が耐久性が高く、おすすめです。

空気入れ

タイヤに空気を入れるためのポンプ。タイヤ交換の際には、規定の空気圧までタイヤに空気を入れる必要があります。足踏み式や手動でも可能ですが、電動式が一つあると作業が飛躍的にはかどるでしょう。余裕があれば導入を検討してみることをおすすめします。

木枠

ホイールを安定させるための台です。地味な治具ですが、あるとないとでは作業の快適さが大きく違います。木枠があると、タイヤ交換の際にホイールが倒れるのを防ぐことができ、安全に作業を行うことができるのです。簡単なものなので、ホームセンターなどで材料を買って自作しても良いでしょう。

ビードブレーカー

タイヤのビードをリムから落とすための専門工具です。ビードブレーカーがあると、タイヤレバーを使わずにビードを落とすことができ、タイヤやリムを傷つけるリスクを減らすことができます。一般のライダーが所有しているケースは少ないですが、バイクを複数代所有していて頻繁にタイヤ交換するような場合にはあると良いでしょう。

ビードブレーカーがない場合にはタイヤレバーを使うか、大型のバイスで代用することも可能です。

その他

  • 虫回し(バルブコアを外すため)
  • トルクレンチ(アクスルナットの締め付けに使う)
  • バイクスタンド(ホイールをバイクから外す際にバイクを保持する)

後輪のアクスルナットなど、トルク管理が重要な箇所はサービスマニュアルで規定トルクを確認しておくと良いでしょう。

タイヤ交換の手順

タイヤ交換の手順

タイヤ交換は、適切な手順を踏むことで安全かつ効率的に行うことができます。ここでは、基本的なタイヤ交換の手順をステップごとに解説します。

タイヤ交換の基本的な手順は以下の通りです。

  1. 準備
  2. ホイールをバイクから外す
  3. タイヤの空気を抜く
  4. ビードを落とす
  5. タイヤをホイールから外す
  6. 新しいタイヤを取り付ける
  7. 空気を注入してビードを上げる
  8. ホイールをバイクに装着する

各ステップについて詳しく見ていきましょう。

準備

  1. バイクを安定した場所に停め、スタンドを立てます
  2. 必要な工具(タイヤレバー、空気入れなど)を用意します
  3. サービスマニュアルを確認します

ホイールをバイクから外す

  1. トルクレンチでアクスルナットを緩めます
  2. トルクレンチがない場合は、シャフトとナットにマーキングしておくと再度締める際の目安になります
  3. チェーンとブレーキキャリパーを取り外します
  4. アクスルナットを完全に外し、ホイールを車体から取り外します

タイヤの空気を抜く

  1. 虫回しでバルブコアを外し、タイヤの空気を完全に抜きます
  2. 空気圧でバルブの虫が吹き飛んでいかないよう注意してください

ビードを落とす

  1. ビードブレーカーを使ってタイヤのビードをホイールから落とします
  2. ビードブレーカーがない場合はタイヤレバーを使いますが、リムに傷がつく可能性があります
  3. ジャッキや大型のクランプで代用する方法もあります

タイヤをホイールから外す

  1. リムプロテクターをセットし、タイヤレバーでタイヤの片側のビードを持ち上げます
  2. 最初に入れたレバーはそのままにしておき、残りのレバーで少しずつビードを持ち上げていきます
  3. 片側が完全に外れたら、反対側も同様にタイヤレバーでビードを持ち上げていきます

新しいタイヤを取り付ける

  1. 新しいタイヤのビード部分にビードクリームを塗ります
  2. 新しいタイヤの片側のビードを手でホイールにはめ込みます
  3. 反対側も同様にしてビードクリームを塗り、タイヤレバーで少しずつはめていきます

空気を注入してビードを上げる

  1. 空気を入れ、ビードが「パン」と音がするまで上げます。音が2回鳴ればOK
  2. 適正な空気圧になるようエアゲージで調整します

ホイールをバイクに装着する

  1. ホイールを元通り車体に装着し、アクスルナットをトルクレンチで規定トルクまで締めます
  2. バイクをスタンドから降ろします

失敗しないコツ

タイヤ交換で最も失敗の多いパターンは、下記の2つでしょう。

  • タイヤが外れない
  • タイヤを入れるときにチューブに穴を開けてしまう

タイヤを外す際のコツは、タイヤレバーを差し込む対角線上を膝で押さえ、ビードをホイールの中心に落とすこと。ホイールの中心部分は溝が深くなっており、タイヤの反対側の端をそこへ入れ込むことで簡単に外すことができます。逆にこれをしないと、ビードの内径はホイールよりも小さいため、どんなに力をかけても外せません。

タイヤを入れるときのコツは以下の2点です。

  • タイヤレバーを奥まで入れすぎない
  • タイヤレバーの先端がホイールに接触するまでねじ込まない
  • チューブに少量の空気を入れてから作業する

コツさえつかめば、簡単にできるようになるはずです。

まとめ|スマートにタイヤ交換をしよう

スマートにタイヤ交換をしよう

タイヤ交換は、正しい道具と知識があれば難しい作業ではありません。

適切なタイヤレバーを選びが、作業の負担を軽くしてくれるでしょう。ぜひ、この記事を参考にして、自信を持ってタイヤ交換に挑戦してみてください。