低周波治療器の効果的な使い方とは?効果や注意点についても徹底解説

低周波治療器の効果をしっかりと実感するためには、正しく使うことが重要です。

本記事では「低周波治療器の効果的な使い方」について紹介します。

他にも「低周波治療器の効果」や「低周波治療器を使用する際の注意点」についても解説していきます。

ぜひこの記事を参考にして、低周波治療器の効果的な使い方について理解を深めてみてください。

低周波治療器の効果的な使い方

低周波治療器の効果的な使い方については、以下の6つが挙げられます。

  • 使用する前に肌の皮脂を拭き取る
  • 症状に合わせたモードと強さを設定する
  • 正しい位置に貼る
  • ふくらはぎ
  • 全通電時間を30分以内にとどめる
  • 使用後はパッドを水で優しく手洗いする

それぞれの項目について解説していきます。

使用する前に肌の皮脂を拭き取る

皮脂や汗などで肌が汚れていると、パッドも汚れやすくなり、粘着力が早く失われてしまうので、低周波治療器を使用する前に、肌の皮脂や汚れをしっかり拭き取ることが重要です。

実際に、低周波治療器の粘着パッドは、使用を重ねるうちに粘着力が低下し、最終的には交換が必要となりますが、主にパッドに付着する汚れや、粘着素材の経年劣化が原因です

入浴後が理想的なタイミングですが、濡れタオルで肌を軽く拭くだけでも、パッドの劣化を防ぐことができます。

また、首や肩に使用する際は、髪がパッドに触れないように、ヘアクリップなどで髪をまとめておくようにしましょう。

症状に合わせたモードと強さを設定する

症状に合わせたモードと強さを設定することによって、低周波治療器の効果を最大限発揮させることができます。

具体的には、こりや痛みの状態、ゲルパッドを貼り付けた部位などに応じて、心地良く感じる強さに調節しましょう。

部位や症状に応じて、レベルを調節することも重要です。

正しい位置に貼る

低周波治療器の効果をしっかりと得るためには、パッドを正確な場所に貼ることが大切です。

具体的な部位ごとの正しい貼り方については、以下のとおりです。

部位正しい位置の貼り方
肩全体に重みを感じ、疲れが溜まっている場合は、首から肩にかけて広がる僧帽筋や肩甲骨の上の部分にかけて、パッドを左右対称に配置して低周波治療を行うことが効果的です。
慢性的な腰痛に悩んでいる場合は、ズボンのウエスト部分付近に位置する脊柱起立筋の付着部にパッドを貼り付け、腰骨に沿わせて装着します。機器が背骨に当たるように横向きに取り付けるのがポイントです。
関節膝はスポーツをする際に負荷がかかりやすく、怪我の原因となりやすい箇所です。走る、しゃがむ、跳ねるなどの激しい動作は、膝関節に大きなストレスを与えます。痛みを感じる部位の上下、または左右にパッドを挟む形で貼り付けましょう。
すね膝の骨が突き出たあたりから足首に向けて、縦にパッドを貼る方法が効果的です。すねの部分は疲労よりも怪我のリスクが高い場所であり、もし怪我をした場合はアイシングの後に電気治療を施すことがおすすめです。
太もも太ももは肉離れが発生しやすい場所です。もしハムストリングスに肉離れを起こした場合、お尻の下から膝裏までを3つのゾーンに分け、膝に近い3分の1の部分に横向きにパッドを貼りましょう。再発防止のためには、電気治療だけでなくストレッチやトレーニングを並行して行うことが重要です。
ふくらはぎふくらはぎも太もも同様に肉離れを起こしやすい部位です。肉離れが発生した場合は、ふくらはぎの筋肉がふくらむ部分の下にある凹み(腓腹筋の筋腱移行部)を中心に、横向きにパッドを配置して治療を行うようにしましょう。

しかし、症状によっても貼り方が異なる可能性もあるので、少しでも違和感を感じたら、使用するのを止めるようにしましょう。

全通電時間を30分以内にとどめる

低周波治療器を使用する際には、全通電時間を30分以内にとどめるようにしましょう。

実際に、低周波治療器は短時間で筋肉に刺激を与え、筋肉の緊張を和らげるために設計されていますが、同じ部位に長時間使用しても効果が高まるわけではありません。

逆に、過度な刺激によって筋肉に炎症が生じ、痛みが増すことも考えられます。したがって、取扱説明書に記載されている使用時間を遵守することが大切です。

低周波治療器は医療機器なので、使用にあたっては指定された方法をしっかりと守ることが重要です。

また、使用時には、最初は弱い刺激から始め、徐々に強さを調整しながら、自分が快適と感じる範囲で使用するようにしましょう。

このように、誤った使い方をすれば、事故やケガを引き起こすリスクがあるので、使用を開始する前には、必ず取扱説明書をしっかりと確認し、注意事項を把握するようにしましょう。

使用後はパッドを水で優しく手洗いする

低周波治療器に付属する粘着式パッドは非常に繊細なので、使用後はパッドを水で優しく手洗いするようにしましょう。

また、パッドに付着したほこりや髪の毛を取り除く際には、ブラシやスポンジ、洗剤などの使用しないように注意が必要です。

さらに、強い水流で洗うのも避けるべきです。

このように、使用後には、洗面台やボウルに少量の水を張り、パッドを優しく指先で撫でるように洗い、ほこりや髪の毛を取り除くようにしましょう。

低周波治療器の効果

低周波治療器の効果については、以下の3つが挙げられます。

  • 急性痛の痛みに有効
  • 筋肉疲労を緩和できる
  • 慢性の痛みや痺れに効果的

それぞれの効果について解説していきます。

急性痛の痛みに有効

低周波治療器は、急性痛の痛みに有効に働きます。

急性痛とは、突然の外傷や急な病気に伴って発生する痛みを指します。

一時的な痛みであり、痛みの感じる場所が限定されているのが特徴です。

低周波治療の中でも、特に高周波の刺激は、痛みの信号を素早く遮断する効果が高いので、急に発生する痛みに対して有効とされています。

筋肉疲労を緩和できる

低周波治療器を使用して外部から電気刺激を与えると、筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、筋肉疲労を緩和することが期待できます。

具体的には、筋肉内のポンプ作用が促進され、血流が改善されます。

また、溜まった疲労物質や痛みを引き起こす物質が排出され、筋肉の疲れが軽減される効果が期待できます。

実際に、筋肉がこわばって緊張すると、血液の流れが滞ってしまい、体全体に必要な酸素や栄養が十分に届かず、筋肉内に疲労物質が蓄積されやすくなります。

加えて、酸素が不足することで筋肉から痛みを引き起こす物質が分泌され、結果として痛みやコリが発生します。これが肩こりや腰痛の一因となることがあります。

このような状態を改善するために、低周波治療器を使用して外部から電気刺激を与えると、筋肉の疲れが軽減される効果が期待できます。

慢性の痛みや痺れに効果的

低周波による刺激は、慢性的な痛みやしびれの緩和に効果があるとされています。

高周波と比べると、効果がすぐに現れるわけではありませんが、徐々にその効果が感じられるのが特徴です。

また、電気刺激を止めた後も、その効果がしばらく持続するというメリットもあります。

低周波治療器を選ぶポイント

低周波治療器を選ぶポイントについては、以下の4つが挙げられます。

  • 出力調整
  • パッドの種類
  • 搭載モード
  • スマホとの連携

それぞれのポイントについて解説していきます。

出力調整

多くの低周波治療器には、出力を調整できる機能が搭載されているので、自分の症状に合った出力調整ができる低周波治療器を選ぶようにしましょう。

例えば、深いコリを解消したい場合には出力を高めに設定し、リラックスを目的とする場合は控えめな出力にするなど、好みに応じて刺激の強さを調整することが可能です。

出力の調整方法も様々で、数段階にわたるものや、より細かいレベルで調整できるものがあります。

どの治療器を選ぶかは、症状や使用する部位、そして個人の好みの強さによって異なるので、可能な限り細かく出力の調整ができる製品を選ぶのが理想的です。

さらに、出力の状態が視覚的に確認できるダイヤル式やディスプレイ付きのものであれば、使用しやすくなります。

パッドの種類

低周波治療器は、柔らかい電極パッドを皮膚に直接当てて使用する機器で、一般的に販売されている低周波治療器の多くは粘着タイプが主流となっています。

具体的に、パッドの種類については、以下の2つが挙げられます。

  • 粘着式パッド
  • 湿式パッド

それぞれの種類について解説していきます。

粘着式パッド

粘着式パッドは、粘着性を持つゲル素材で作られたパッドです。

使ううちにほこりや髪の毛が付着すると、その粘着力が弱まりますが、水で洗浄することで清潔にし、再び使用可能になります。

しかし、何度洗っても粘着力が戻らなくなった場合は、新しいパッドに交換するタイミングといえます。

湿式パッド

湿式パッドとは、スポンジやシリコン素材を水で湿らせて肌に密着させ、その後テープやバンドで固定するタイプのパッドです。

しっかりと装着できるメリットがありますが、取り付けに手間がかかる点がデメリットとして挙げられます。

一般的な日常使用ではあまり見かけませんが、医療機関における治療機器では湿式パッドを使用するケースが多くみられます。

搭載モード

搭載されているモードが多いほど、選べるケアメニューが豊富になるので、なるべく多くの搭載モードがある低周波治療器がおすすめです。

低周波治療器では、流す電流の種類や強度によって、感じる刺激が異なります。さまざまなモードが搭載された機種を選べば、柔軟に自分に合ったケアを行うことができます。

商品によって異なりますが、主な搭載モードについては、以下が挙げられます。

搭載モードの種類特徴
部位別モード部位で異なる感じ方をするため、部位ごとの特性に合ったモードが必要です。部位別モードは、特定の部位に最適化された電流を流すことで、効率的なケアが可能です。シンプルなモデルでは3つ程度のモードが用意されていますが、多機能な製品になると、10種類以上の部位別モードが搭載されていることもあります。モードの数が多ければ、ケアできる範囲が広がるため、気になる箇所に対応したモードがあるかどうかを確認するのがおすすめです。
刺激の種類低周波治療器は、電流の波形を変化させることで「たたく」「もむ」「押す」「さする」などの動作を再現し、手技のような効果を与えます。波形と強度の調整によって、軽くたたいたり、強くもんだり、ゆっくりと圧をかけたりといったさまざまな刺激を生み出すことが可能です。
マイクロカレントモードマイクロカレントモードは、ケガや痛みの治療を補助するとされる微弱な電流を使用するモードです。マイクロカレントとは、人間の体内に流れる電流と同じくらい弱い電流で、ほとんど感覚がありませんが、この電流が筋肉に働きかけることで、肉離れや打撲などの急性の痛みに対する回復を助けると考えられています。

このように、商品によって搭載モードが異なるので、自分の要望に合った搭載モードがあるかどうかを確認するようにしましょう。

スマホとの連携

スマートフォンと連携する機能があれば、スマートフォンのアプリを使用して、刺激の強さやプログラムを設定し、治療を開始することができるため、より快適に使用することが可能になります。

コードレスタイプの低周波治療器には、操作が難しいという課題があるのも事実です。

特に、本体とパッドが一体化している構造のため、首や肩、腰などに装着した際に本体を直接操作するのが不便です。

これらの問題を解決する一つの方法として、スマートフォンと連携する機能が役立ちます。

低周波治療器を使用する際の注意点

低周波治療器を使用する際の注意点として、刺激の強さが強ければ効果が上がるというわけではありません。

逆に、過度な刺激は筋肉に負担をかけ、疲労を引き起こすことがあるので、適度な強さに設定することが重要です。

心地よいと感じる程度の強さに調整することが望ましく、特に急な痛みには強すぎる刺激は避けるべきです。

また、痛みや症状がなかなか改善しない場合は、疲労骨折など別の原因が潜んでいる可能性もあるため、早めに医療機関で診察を受けるようにしましょう。

このように、治療効果を最大限に引き出すためには、適切な電気刺激の強さを知り、正しい方法で使用することが大切です。

低周波治療器を正しく使用しよう!

今回は、低周波治療器の効果的な使い方や低周波治療器の効果を紹介しました。

低周波治療器は、シンプルな操作で筋肉の緊張や痛みを和らげることができる医療機器です。

また、低周波治療器の効果をできるだけ高めるには、正しい方法で装着し、電気刺激の強度も適切に調整することが重要です。

今回の記事を参考にして、低周波治療器を正しく使用しましょう。