インフルエンサーの語源は?意味やマーケティングの方法について

インフルエンサーとは、インターネットやSNS上で大きな影響力を持つ人を指します。
急速なインターネットの普及により、近年では一般的に使われる言葉となりました。
〈この記事を読んでわかる内容〉
「インフルエンサー」の語源
インフルエンサーがなぜ注目されるのか
マーケティングにおけるインフルエンサーの選び方
インフルエンサーマーケティングの注意点
インフルエンサーのカテゴリーやインフルエンサーマーケティングについて、まとめました。
インフルエンサーの語源・由来
インフルエンサーはなぜ注目されるのか
SNSごとのインフルエンサーの特徴
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサー起用の判断ポイント
インフルエンサーをマーケティングに活用しよう
インフルエンサーの語源・由来
インフルエンサーとは、他人に大きな影響力を持つ人という意味で使われます。
近年ではSNSやインターネットを通して情報を発信し、消費や人々の行動に影響を与える人を指します。
インフルエンサーの語源は、英語の「influence」に人を意味する「-er」を語尾につけた言葉です。
「流れ込む」「流入する」という意味の「influere」というラテン語に由来する言葉です。
ブログが一般的になった2007年頃から、インフルエンサーという言葉が用いられるようになりました。
マーケティングとして企業が起用するようになったのは、2010年頃からとなります。
インフルエンサーはなぜ注目されるのか

インターネットやSNSが急速に普及し、誰もが多くの情報を簡単に手に入れられるようになりました。
求める情報が得られるようになったので、企業からのPR情報だけでなく、同じような悩みを持つ消費者の口コミを重視したいと考える人が増えてきました。
探せば多くの口コミ情報を得られますが、身元がわからない匿名の口コミ情報だと、毎回その情報が正しいものなのか、信じていいものなのかを判断する必要があります。
しかし自身と趣味嗜好が近いインフルエンサーであれば、信頼感を抱きやすくなります。
このような理由から、インフルエンサーの影響力を活用したインフルエンサーマーケティングが注目され、インフルエンサーの拡散力で商品の価値をPRしたいと考える企業も増えています。
インフルエンサーのカテゴリー分類
「インフルエンサー」と一言で言っても、その影響力はそれぞれ異なります。
フォロワー数によって、インフルエンサーはこのように分類されています。
インフルエンサーカテゴリー | フォロワー数 |
メガインフルエンサー | 100万人以上 |
ミドルインフルエンサー | 10万人以上 |
マイクロインフルエンサー | 1万人以上 |
ナノインフルエンサー | 1万人まで |
これらのインフルエンサーのカテゴリーでの影響力の違いについて、ご説明します。
- メガインフルエンサー
- ミドルインフルエンサー
- マイクロインフルエンサー
- ナノインフルエンサー
メガインフルエンサー
フォロワー数が100万人を超え、知名度が高く大きな影響力を持つのがメガインフルエンサー、またはトップインフルエンサーです。
テレビなどのメディアで活躍している芸能人や著名人が、このカテゴリーに属します。
本人に専門的な知識がなくても、多くの人に情報を届けられる存在ですが、一方でエンゲージメント率(リアクション)は低くなる傾向にあります。
ミドルインフルエンサー

フォロワー数が10万人~100万人だと、ミドルインフルエンサーとなります。
有名人や著名人も多く含まれますが、特に料理や美容といった特定の分野で活躍している人が多いという傾向があります。
自身に得意な分野があり、メガインフルエンサーよりも低コストでPRができるという特徴がありますので、商品とのイメージが合えばインフルエンサーマーケティングの起用にも向いています。
マイクロインフルエンサー
フォロワー数が1万人~10万人だと、マイクロインフルエンサーとなります。
芸能人や著名人だけでなく、一般の人も含まれてきます。
ミドルインフルエンサーのように、ファッションやフィットネスというように特定の分野での拡散力が高いという特徴があります。
ナノインフルエンサー
フォロワー数が数千~1万人だと、ナノインフルエンサーとなります。
フォロワー数がそこまで多いインフルエンサーではありませんが、エンゲージメント率が高くなるのが特徴です。
ミドルインフルエンサーやマイクロインフルエンサーよりも、フォロワーとの距離が近くなるため、投稿へのコメントやいいねといったリアクションが起きやすくなります。
SNSごとのインフルエンサーの特徴

インフルエンサーが活躍するSNSにはそれぞれ特徴があり、インフルエンサーの投稿やエンゲージメントにも違いが出てきます。
- X(旧Twitter)
- YouTube
- TikTok
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は、最大140文字で自分が何をしているのか、何を感じているのか、を発信するSNSです。
テキストがメインのSNSで、男女問わず利用されており、年齢層は10代~20代がメインです。
リツイートやいいねといった機能で、手軽に拡散できるのも大きな特徴です。
投稿や拡散の手軽さから、炎上を招きやすいSNSでもあるので注意が必要です。
Instagramは、動画や写真といった視覚的なアプローチに特化したSNSです。
文字だけよりも多くの情報を届けられるので、短時間でフォロワーにPRできます。
Instagramで写真映りを気にする「インスタ映え」を狙うだけでなく、ハッシュタグを上手に使えるかというのも重要なポイントです。
男性よりも女性ユーザーが多く、グルメや旅行、ファッションに関する内容が多く検索されています。
YouTube
ユーザーが投稿した動画を世界に発信できるのが、YouTubeです。
動画を投稿するというSNSの特性上、エンタメ性の高い内容や、商品体験動画が多くなります。
幅広い年齢層の人が見ているというのが特徴で、マーケティングに活用すれば多くの人へのアプローチが可能になります。
TikTok
YouTube同様に動画投稿SNSではありますが、15秒~1分程度の短時間動画に特化したのがTikTokです。
TikTokで活躍するインフルエンサーは、ティックトッカーといいます。
YouTubeのような動画編集技術は不要で、特に若い世代で利用されています。
TikTokは動画を投稿する方も、視聴する方も手軽に利用できるのが特徴です。
インフルエンサーマーケティングとは

各種SNSで活躍するインフルエンサーをマーケティングに起用するのを「インフルエンサーマーケティング」といいます。
インフルエンサーマーケティングのメリットや注意点も、正しく理解しておきましょう。
- インフルエンサーマーケティングの目的
- インフルエンサーマーケティングのメリット
- インフルエンサーマーケティングとステマ
- インフルエンサーマーケティングの費用
インフルエンサーマーケティングの目的
インフルエンサーマーケティングを行う前には、ぼんやりとしたものではなく、明確な目的を持っておかなければいけません。
このような段階に合わせた、インフルエンサーマーケティングを考えていきましょう。
- ブランドや商品の認知拡大
- 商品やサービスへの興味・理解促進
- 購買意欲の促進
- 実際の購買
例えば、ブランドの認知拡大が目的であれば、より多くの人の目に留まるようなインプレッション数が重要になります。
しかし商品への興味促進が目的になると、コメントの数や質、URLのクリック数などを意識していく必要があります。
インフルエンサーマーケティングの目的が明確になると、インフルエンサーも方針も決まっていきます。
インフルエンサーマーケティングのメリット
インフルエンサーマーケティングを行うメリットは「ターゲット層にリーチしやすい」と「ブランドの認知度向上」です。
他にも多様な宣伝方法がある中で、なぜインフルエンサーマーケティングが望ましいのでしょうか。
メリットについて考えてみましょう。
ターゲット層にリーチしやすい
インフルエンサーは、自身に得意の分野があり、各ジャンルで信頼のある存在になっている場合が多いです。
美容やファッション、スポーツといった特定のジャンルで情報発信をしているので、ユーザーは「この人の話なら聞きたい」「この人が言うなら信頼できる」と感じます。
特定のジャンルに興味のあるユーザーに対して、ダイレクトに商品のPRができるようになるのです。
従来の広告と比較すると、ターゲット層を絞ったマーケティングが可能になります。
ブランドの認知度向上
インフルエンサーはすでにフォロワーからの信頼がありますので、説得力があり共感を呼びやすいというメリットがあります。
共感すると拡散され、さらにフォロワー自らが商品の感想を投稿するという現象も考えられます。
SNSの性質上、1つの投稿であっても情報は拡散されていきますので、ブランドが多くの人の目に触れ、認知度が向上していくでしょう。
インフルエンサーマーケティングとステマ

インフルエンサーマーケティングで注意したいのが、ステマと勘違いされてしまうという点です。
ステマとは、ステルスマーケティングの略で、広告であると明記されずに行われる宣伝行為です。
「やらせ」や「サクラ」と同じような意味で、投稿に「PR」や「AD」と明記しないとユーザーに不信感を持たれてしまうかもしれません。
ステマとみなされると、景品表示法違反となるリスクがあります。
インフルエンサーマーケティングの費用
インフルエンサーマーケティングの費用は、おおよそ「フォロワー数×2円~4円」となっています。
例えばフォロワー数10万人のインフルエンサーであれば、「10万人×2円~4円」の計算式で「20万円~40万円」が相場と考えられます。
ただこの相場はあくまでも目安であり、インフルエンサーによって費用は異なります。
インフルエンサー起用の判断ポイント
インフルエンサーマーケティングをする際に、どのインフルエンサーを起用するのかは大変重要なポイントとなります。
インフルエンサー選びが、インフルエンサーマーケティングの命運を分けるといっても過言ではありません。
以下のようなポイントを確認し、企業PRに適したインフルエンサーかを見極めていきましょう。
- フォロワー数だけで評価しない
- インフルエンサーのイメージをチェックする
- 炎上回避のルールを決めておく
フォロワー数だけで評価しない
インフルエンサー起用の際に、まず目につくのはフォロワー数です。
フォロワー数はインフルエンサーの影響力がわかりやすく数字化されたものなので、判断材料になるのは当然です。
フォロワー数だけでなく、フォロワー層も確認しましょう。
自社の商品のターゲット層とかけ離れていては、PRが上手くいきません。
またフォロワー数が少ない方が、フォロワーとの距離感が近いというメリットもあります。
広く多くの人にアピールしたいのか、絞られたターゲット層に深くアピールしたいのかも考慮してインフルエンサーを決めましょう。
インフルエンサーのイメージをチェックする

インフルエンサーの普段の投稿をチェックして、インフルエンサーが持っているイメージや、自社の商品とのマッチングについて確認しておきましょう。
インフルエンサーの世界観が、商品のイメージアップに繋がります。
またSNSごとに違いがあるように、インフルエンサーごとにも特徴や実力が異なります。
短い時間で魅力を最大限に伝えられる人なのか、視聴者を飽きさせない動画編集ができているかをチェックしましょう。
インフルエンサーと商品のイメージが合わないと、違和感を感じてステマを疑われてしまう可能性もあります。
炎上回避のルールを決めておく
インフルエンサーマーケティングでの懸念点でもあるステマを回避するため、投稿の際のルールを決めておくと安心です。
基本的にはインフルエンサーに任せて、世界観を保った投稿をしてもらうのが望ましいですが、これらの点について話し合っておくと安心です。
- 投稿の回数や時間
- 「PR」「広告」という明記をする
- 投稿内容について
このように最低限の内容を決め、炎上といった最悪の状態を回避できるようにしておきます。
インフルエンサーをマーケティングに活用しよう
インフルエンサーとは、英語の「influence」が語源になっており、インターネット上で影響力を持つ人を指します。
フォロワー数によって分類されますが、インターネットマーケティングで重要なのはフォロワー数だけでなく、フォロワーの属性や商品イメージとの相性です。
個人のスマホから投稿できるSNSは、その人だけの世界観を演出する特別な場となります。
企業でインフルエンサーマーケティングをしていくのであれば、過去の投稿も確認し、インフルエンサー選びに注力していきましょう。