インスタグラムの市場規模が拡大する理由とマーケティングに活用する方法

Instagramなどのインフルエンサーによるインフルエンサーマーケティングの市場規模は、年々拡大しているように感じます。
インフルエンサーのPRする商品を購入した経験のある方もいるでしょうが、実際に市場規模はどのように変化し、今後どうなっていくのでしょうか。
〈この記事を読んでわかる内容〉
インフルエンサーマーケティングの市場規模
SNSごとの市場規模
なぜInstagramの市場規模が拡大しているのか
Instagramでマーケティングをする方法
実際の市場規模の数字や、マーケティングにInstagramを活用する方法をまとめました。
インフルエンサーマーケティングの市場は拡大中

Instagramを始めとしたSNSで活躍するインフルエンサーが、企業の商品やサービスをPRするインフルエンサーマーケティングの市場規模は、年々拡大しています。
国内でのインフルエンサーマーケティング市場規模と、その内訳についてお伝えします。
- 国内のインフルエンサーマーケティング市場規模
- 市場規模の内訳
国内のインフルエンサーマーケティング市場規模
国内のインフルエンサーマーケティングは、2020年から拡大し、2027年に向けてさらに拡大していくと予測されています。

参照:【市場動向調査】
2022年では市場規模が615億円というデータがありますが、2027年はその倍以上の1,302億円という予測になっています。
従来ではテレビCMなどの宣伝媒体が一般的でしたが、InstagramなどのSNSでは芸能人に限らず一般人であっても活躍できる場となりました。
TikTokやライブ配信など、新しいプラットフォームの需要も高まっており、インフルエンサーは増加傾向にあります。
市場規模の内訳
「インフルエンサーマーケティング」とは、インフルエンサーが企業の商品をPRし、SNS上で拡散して商品の認知力向上や購買意欲を促進するものです。
インフルエンサーが活躍するプラットフォームごとの市場規模は、こちらです。
2022年のインフルエンサーマーケティングの市場規模615億円の内訳です。
プラットフォーム | 内訳割合 | 市場規模 |
YouTube | 40% | 240億円 |
25% | 155億円 | |
X(旧Twitter)・ブログ等 | 18% | 110億円 |
その他 | 18% | 110億円 |
参照:【市場動向調査】
これらそれぞれのSNSによるインフルエンサーマーケティングが今後拡大していくと、予測されているのがわかります。
日本だけでなく海外を市場としても、さらなる拡大が見込まれます。
SNSごとのインフルエンサーマーケティングの市場予測
SNSのプラットフォームによる、インフルエンサーマーケティングの市場規模についてもう少し詳しくお話します。
- Instagramの市場規模
- YouTubeの市場規模
- X(旧Twitter)の市場規模
Instagramの市場規模

2020年からのInstagramの市場規模は、このように拡大し、今後の予測が立てられています。
2020年 | 85億円 |
2021年 | 120億円 |
2022年 | 155億円 |
2023年 | 185億円 |
2024年 | 215億円 |
2025年 | 245億円 |
2026年 | 275億円 |
2027年 | 310億円 |
参照:【市場動向調査】
Instagramは、写真や動画など視覚的なアプローチに特化したSNSであり「インスタ映え」という言葉も生まれました。
グルメやファッション、メイクといったジャンルと相性が良く、インフルエンサーマーケティングに起用する企業も増加傾向にあるといえるでしょう。
YouTubeの市場規模
2020年からのYouTubeの市場規模は、このように拡大し、今後の予測が立てられています。
2020年 | 140億円 |
2021年 | 190億円 |
2022年 | 240億円 |
2023年 | 281億円 |
2024年 | 329億円 |
2025年 | 381億円 |
2026年 | 434億円 |
2027年 | 487億円 |
参照:【市場動向調査】
YouTubeの世界アクティブユーザーは、Facebookに次ぐ第2位で、2020年から140億円とすでに市場規模が大きくなっているのがわかります。
子どものなりたい職業ランキングにランクインするなど、幅広い年齢層の人がYouTubeを利用しているのがわかります。
X(旧Twitter)の市場規模
2020年からのX(旧Twitter)・ブログ等の市場規模は、このように拡大し、今後の予測が立てられています。
2020年 | 72億円 |
2021年 | 95億円 |
2022年 | 110億円 |
2023年 | 125億円 |
2024年 | 140億円 |
2025年 | 155億円 |
2026年 | 175億円 |
2027年 | 185億円 |
参照:【市場動向調査】
X(旧Twitter)は写真を投稿するというよりもコンテンツ重視のSNSで、短い文章でいかに言いたい内容を伝えるかがポイントとなります。
拡散力が魅力のSNSなので、多くのユーザーへのブランド認知やイベント等の情報発信に向いています。
Instagramの市場規模が拡大していく理由
多様なSNSで市場規模が拡大していく中、比較的歴史の浅いInstagramの市場規模が拡大していく理由について考えてみましょう。
- ハッシュタグによる検索性
- ブランディングができる
- インフルエンサーを活用できる
- 購入導線が確保しやすい
ハッシュタグによる検索性

InstagramはX(旧Twitter)のような爆発的な拡散力があるというよりは、ハッシュタグを上手に活用して多くのユーザーに情報を届けられるツールです。
ハッシュタグとは「#」マークを指し、関連ワードにつけられるものです。
ハッシュタグがついていると、フォロワーでないユーザーからも投稿を見つけてもらいやすくなり、またユーザーにとっても求める情報を得られる最適な検索ツールとなります。
ハッシュタグは誰でもつけられますので、投稿に興味のあるユーザーが勝手に拡散してくれるという状況にもなり得ます。
ブランディングができる
独自のブランドに信頼や共感を集め、競合他社との差別化や価値を向上させていくマーケティングの戦略がブランディングです。
Instagramは、世界観を統一させる「トンマナ」という投稿戦略によって、ブランドのイメージを確立させやすいSNSであるともいえます。
視覚的にアピールしますので直観的にユーザーに訴え、ハッシュタグを合わせて活用するとさらなる効果が期待できます。
インフルエンサーを活用できる
インフルエンサーはどのSNSでも活躍していますが、Instagramはコスメやグルメといったジャンルと相性がよく、短時間で商品やサービスの魅力を伝えるという点に長けています。
インフルエンサーにはフォロワーがついており、ユーザーからの信頼をすでに得ている状態です。
ブランドの認知力向上だけでなく、購買意欲を促進させるという目的でも利用しやすいSNSだといえるでしょう。
Instagramはフォロワーとの距離感も近いSNSだといわれていますので、ユーザーは「広告感」を感じにくいというメリットもあります。
購入導線が確保しやすい
Instagramにはショッピングという機能があり、そのままネットショップの購入ページで商品購入ができます。
他のSNSにはない機能で、商品購入への導線がスムーズになるというInstagramの大きな特徴です。
Instagramのショッピング機能を利用するユーザーは、インスタグラマーの影響を大きく受けているというデータもあります。
Instagramをマーケティングに活用する方法
今後さらなる拡大が見込まれるInstagramでのマーケティングは、以下のような方法があります。
- インフルエンサーマーケティング
- 飲食店ならぐるなびとの連携
- Instagram広告を利用する
- ストーリーを活用する
インフルエンサーマーケティング

Instagramとインフルエンサーマーケティングは、やり方次第では想像以上の効果を生み出す可能性を秘めています。
インフルエンサーの世界観と商品のイメ―ジが合う人材を選び、目的のターゲット層にアピールできるように戦略を練りましょう。
- インフルエンサーに直接依頼する
- インフルエンサーマッチングサイトを利用する
- インフルエンサーのキャスティング会社に依頼する
一般的には、このような手段でインフルエンサーに依頼をします。
フォロワー数だけでなく、フォロワー層や質についても確認しておきましょう。
飲食店ならぐるなびとの連携
Instagramはグルメの投稿が映えるSNSなので、飲食店をPRしたい場合は活用しましょう。
ぐるなびとの連携が可能で、Instagramから「ぐるなびネット予約」ができます。
- Instagramがビジネスアカウントである
- 飲食店がぐるなびに掲載されている
これらの条件を満たせば、ユーザーはInstagramを利用しながら飲食店の予約ができるようになりますので、集客効果が期待できます。
参考:ぐるなびPRO
Instagram広告を利用する
Instagramのフィードやストーリーズなどに、画像や動画形式の広告を掲載できます。
Instagramは主に若い層が利用するSNSで、10代~20代のユーザーが多いです。
個人でも広告を出稿できるので手軽に始められるのが魅力ですが、動画であっても短いものがメインとなります。
ストーリーを活用する
ストーリーとは、Instagram上で短い動画を流せる機能で、24時間で自動的に消えるという特徴があります。
マーケティングに利用する際もこの機能はメリットとなり、キャンペーン情報やセール情報など最新情報を発信するのに向いています。
コンテンツの発信スタイルを統一させて、ユーザーに覚えてもらえる工夫をしましょう。
ストーリーは全画面で投稿表示されるので、広告感が強い内容にならないよう注意しましょう。
ソーシャルメディアマーケティングをこれから始めるなら

InstagramなどのSNSを活用したインフルエンサーマーケティングは、これから参入しても遅くはありません。
これから始めるのであれば、このような点を意識しておきましょう。
- 適切なプラットフォームを選ぶ
- ナノインフルエンサーの起用を検討する
- 費用対効果を意識したインフルエンサー選び
適切なプラットフォームを選ぶ
インフルエンサーマーケティングのプラットフォームの流行は常に変化しています。
上記でご紹介したソーシャルマーケティングの市場規模の推移は、2020年以降YouTubeやInstagramが主流であるとわかります。
しかしその以前ではFacebookやTwitter(現X)でのマーケティングが盛んに行われていました。
SNSによってフォロワー層や属性も異なりますので、その都度、適切なプラットフォームを選択していく必要があります。
インフルエンサー市場と、SNSの特性、PRしたい商品の特性など、多様な要素を総合的に検討しましょう。
ナノインフルエンサーの起用を検討する
インフルエンサーは、フォロワー数によってこのように分類されます。
分類 | フォロワー数 |
トップインフルエンサーメガインフルエンサー | 100万人以上 |
ミドルインフルエンサーマクロインフルエンサー | 10万人~100万人 |
マイクロインフルエンサー | 1万人~10万人 |
ナノインフルエンサー | 1万人以下 |
商品をPRしてもらうのであればフォロワー数が多いインフルエンサーが良いかと考えるかもしれませんが、そうとは言い切れません。
ナノインフルエンサーは、このように比較するとフォロワー数が少なく感じるかもしれませんが、特定のジャンルに特化しているという特徴があります。
ナノインフルエンサーが得意とするジャンルが、自社商品とマッチすれば、大きな広告効果が期待できるでしょう。
費用対効果を意識したインフルエンサー選び
インフルエンサーマーケティングは、フォロワー数に応じてコストがかかるのが一般的です。
例えば、ナノインフルエンサーの起用であれば、コストは抑えられるので、リスクも少なく、企業にとってはメリットがあると考えられます。
費用対効果を意識するのであれば、エンゲージメント率を意識するべきです。
エンゲージメント率とは、投稿に対するリアクションを指します。
ユーザーの心を動かす投稿ができるインフルエンサーなのか、どのくらいの広告効果が期待できるのかを考慮してインフルエンサーを選ぶようにしましょう。
インフルエンサーマーケティングの今後
インフルエンサーマーケティングの市場規模は、今後も拡大していくと予測されます。
そもそもインフルエンサーマーケティング自体の歴史が浅く、新しく企業の参戦も可能ですし、インフルエンサーも今後増えていくと予想されます。
マーケティングの方法やプラットフォームでさえ、新しいものが出現する可能性もあります。
時代の流れに合わせたマーケティング方法を厳選し、企業としても柔軟に適切な対応ができるようにしていきましょう。