オフロード用おすすめバイクヘルメットとは?初心者向け選び方のコツ

バイクのヘルメットは、用途に合わせた選び方のコツがあります。

普段はオンロードヘルメットを使っていても、未舗装の道を走るのであればオフロードヘルメットを用意した方がいいかもしれません。

「オフロードヘルメットにはどんな特性があるのか」「何を基準にオフロードヘルメットを選べばいいのかわからない」という方にもわかりやすいよう、ヘルメット選びの七つのコツをまとめました。

「おすすめのオフロードヘルメットとはどんなヘルメットなのか」を考えながら、ヘルメット選びの参考になさってください。

オフロードヘルメットとは

未舗装の林道や山道などのオフロードを走るのに適したオフロードヘルメットは、モトクロスといったスポーツシーンでも使用されます。

荒々しい道の走行時であっても息苦しさを感じないよう、口元はチンガードが顎を守るような設計になっています。

前方車両からの泥はねや砂埃にも耐えられるよう、
バイザーがついているのも特徴です。

オフロードとオンロードの双方で使用できるような設計のヘルメットもありますので、用途に合わせて使いやすいタイプを選んでいきましょう。

オフロードヘルメットのメリット&デメリット

オフロードヘルメットメリット

オフロードヘルメットは、このようなメリットがあります。

  • フルフェイスで安全性が高い
  • 軽量で疲れにくい
  • 視野が広い

オフロードヘルメットは激しい運動量を想定して設計されており、疲れにくく、視野が広くなるよう考えられています。

一方で、デメリットといえば空気抵抗を受けやすいという点です。

サンバイザーやチンガードが張り出した部分が空気抵抗を受けやすいので、高速走行には不向きです。

オフロードヘルメットの選び方

オフロードヘルメットを選ぶ際のポイントを七つご紹介します。

  1. オフロードの用途に合わせて選ぶ
  2. 帽体のサイズをチェック
  3. 軽量なタイプを選ぶ
  4. 規格や認定マークで選ぶ
  5. お手入れのしやすさで選ぶ
  6. ヘルメットのメーカーで選ぶ
  7. デザインで選ぶ

オフロードの用途に合わせて選ぶ

本格的なオフロード走行を楽しむためのヘルメットなら、シールドなしタイプを選びましょう。

オフロードは激しい走行もあり、呼吸が荒くなるとシールドが曇ってしまいます。

シールドなしのヘルメットを選び、自分に合うゴーグルを着用します。

街乗りの両用タイプのヘルメットもありますが、オフロードに特化したヘルメットを選ぶという目的があれば、シールドなしでバイザーが長めのタイプを探しましょう。

街乗りならシールドありタイプ

オン/オフロード兼用のタイプをデュアルパーパスヘルメットといいます。

デュアルパーパスヘルメットは、オン/オフロード双方に対応する機能を備えています。

デュアルパーパスヘルメットにはシールドがついており、ロングツーリングに適しています。

オフロードヘルメットの特徴であるシールドやバイザーが脱着可能なタイプもあり、用途に合わせてスタイルチェンジをします。

専門性の高いヘルメットと比較すると性能は劣りますが、多様なシーンで活躍できるというメリットがあります。

帽体のサイズをチェック

オフロードヘルメットサイズ

オフロード走行は激しさを伴いますので、フィットするサイズを選ぶようにしましょう。

小さいと息苦しさを感じますし、大きすぎると外れやすくなってしまいます。

頭のサイズを計測しサイズ表でチェックするだけでなく、フィッティングができると理想的です。

メーカーによってサイズ感が異なる場合もありますので、心配な方は店頭でスタッフに相談しながらフィッティングしアドバイスをもらいましょう。

軽量なタイプを選ぶ

オフロードヘルメットは多機能なので、重たくなる傾向があります。

軽ければ軽いほど首や体への負担は軽減されると考えられますので、購入前はフィッティングしながら重さもチェックしておきましょう。

オフロードヘルメットは、おおよそ1kg~3kgの重さになっています。

軽量という面を重視するのであれば1.8kg以下を目安に、ヘルメット選びをしましょう。

規格や認定マークで選ぶ

ヘルメットの目的のひとつである安全性を重視するのであれば、規格や認定マークの有無でヘルメットを選ぶとわかりやすいです。

オフロードヘルメットを選ぶ際に注目したい、これらの規格や認定マークについて確認しておきましょう。

  • JIS規格
  • PSC規格
  • SNELL(スネル)規格
  • SG規格
  • MFJ規格
  • ECE規格
  • DOT規格

JIS規格

JIS規格とは、Japanese(日本の)、 Industrial(産業用)、 Standards(規格)の頭文字をとった日本産業規格のマークです。

日本の産業製品に関する国家規格であり、JIS規格のマークがついているヘルメットは日本の安全基準をクリアした製品であるとわかります。
(参照:日本規格協会

ヘルメット以外では、ノートやドライヤー、オフィス家具など幅広い製品で見られるマークです。

ヘルメットにJIS規格がついていれば、日本の公道で使用できます。

PSC規格

PSC規格とは、Product(製品)、Safety(安全)、Consumer(消費者)の頭文字をとった言葉です。

経済産業省が規定した製品の安全性基準で、乗車用ヘルメットの他には石油ストーブや登山用ロープにもPSC規格のマークがあります。
(参照:経済産業省|消費生活用製品安全法

ヘルメットには厳しい検査基準が設けられており、PSC規格のマークがあれば一定の基準をクリアした製品であるとわかります。

SNELL(スネル)規格

ヘルメットの規格の中でも、厳しいとされているのがSNELL(スネル)規格です。

SNELLはアメリカのNPO組織で、ライダーが安全なヘルメットを選べるようにと独自の安全基準を満たした製品にのみ、スネルライセンスが発行されます。

定期的に規定の見直しが行われており、世界規模で安全性の高いヘルメットにのみ規格がつきます。

多くのレースでも義務化された安全基準のひとつとなります。

SG規格

ヘルメット安全性

SG規格は、Safe(安全)、Goods(グッズ)の頭文字をとった言葉です。

JIS規格は製品への賠償措置はありませんが、SG規格のついた製品は安全基準・製品認証・事故賠償が一体となっています。

「もしSGマークのついたヘルメットが不良品で、ケガを負った場合には保証しますよ」というマークです。

SG規格には保証期間があり、ヘルメットの場合は購入から3年の保証となり、3年を目途に買い替えが推奨されています。

MFJ規格

MFJ規格とは、一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)が制定した競技対応規格です。
(参照:MFJ競技用ヘルメット公認に関する規則

認定されると「MFJ」という公認シールが貼られます。

MFJが主催するレースに出場する場合には、このマークがないと出場できません。

出場レースにより認定の種類が異なりますので、必ずチェックしておきましょう。

ECE規格

ECE規格とは、欧州経済委員会の安全規格でヨーロッパなど世界50ヶ国以上で採用されています。

Economic(経済的)、 Commision(手数料) for Europeの頭文字をとった言葉です。

他規格ではヘルメットの上部を主に試験範囲としていますが、ECE規格はヘルメット下部も厳しい検査基準が設けられています。

DOT規格

DOT規格は、Department(部門)、 of Transportation(交通機関)の頭文字をとった言葉です。

アメリカ政府が定めた規格で、ヘルメットが満たすべき最低基準を定めたものです。

詳しい試験の内容については、U.S. DEPARTMENT OF TRANSPORTATIONを参考になさってください。

お手入れのしやすさで選ぶ

ヘルメットお手入れ

オフロードヘルメットは、外側は泥はね、内側は汗で汚れやすいのでお手入れのしやすさも意識してヘルメット選びをしましょう。

外側は細かい部分に埃や時には小さな虫が入り込む場合もありますので、綿棒なども使いながらお手入れをします。

ヘルメットの内側は取り外せるタイプだと、洗濯水で丸洗いができるので清潔に保てます。

吸汗速乾機能の素材か、というように、内側部分の素材にも注目してみると快適さやお手入れがイメージしやすいです。

ヘルメットのメーカーで選ぶ

ヘルメットのメーカーは日本だけでなく、海外のメーカーも豊富です。

メーカーで選ぶのもひとつの方法なので、どんなメーカーがあるのかを知っておきましょう。

  • アライ(ARAI)
  • ショウエイ(SHOEI)
  • OGK KABUTO(オージーケー カブト)
  • エルエス2(LS2)
  • AGV(エージーブイ)

アライ(ARAI)

日本で有名なヘルメットのメーカーといえば、
アライ(ARAI)です。

最初は帽子屋から始まったアライですが、現在は世界基準でみても引けを取らないヘルメットメーカーのひとつです。

主要ラインナップの多くはスネル規格をクリアしており、高い安全性が確保されています。

アライのヘルメットはたまご型のフォルムが特徴で、
強い衝撃をかわすよう設計されています。

ショウエイ(SHOEI)

日本国内の2大ヘルメットメーカーといえば、アライとショウエイ(SHOEI)です。

日本だけでなく世界60ヶ国以上で展開しており、世界中のライダーから支持を集めています。

安全性や機能性はもちろん、デザイン性も高く、初心者からプロのライダーまで満足させるラインナップです。

本社は東京都台東区にあり、メイドインジャパンにこだわっています。

OGK KABUTO(オージーケー カブト)

アライ、ショウエイの次のヘルメットメーカーといえば、OGK KABUTO(オージーケー カブト)です。

車両部品などの製造も行っており、ヘルメットはバイク用だけでなく自転車用、子供用の製品も取り扱っています。

アライ、ショウエイのヘルメットと比較すると安く購入できるのが特徴で、初心者ライダーでも手が出しやすいメーカーです。

安全性はもちろん、サポート体制もしっかりしていますので、安心して購入できるヘルメットです。

エルエス2(LS2)

エルエス2(LS2)は、アメリカやヨーロッパで広く愛されている、スぺイン発のヘルメットメーカです。

生産工場はSG認証工場にも認定されており、世界でもトップクラスの生産数があります。

レース好きのライダーに支持されています。

AGV(エージーブイ)

イタリアのメーカーで、国産のヘルメットとは違った雰囲気があるのがAGV(エージーブイ)です。

安全性が気になるという方もいますが、ヨーロッパの安全基準では高い評価を得ています。

顎部分がシャープな設計になっていますので、正面からの風を受け流してくれるので疲れにくくなっています。

欧米人の顔に合わせているからか、日本人が被ると幅が狭いと感じるかもしれません。

店頭でフィッティングをして、快適に使える物を選びましょう。

デザインで選ぶ

安全性や機能性はもちろんですが、迷ったら最終的にはデザインで決めてもいいでしょう。

ヘルメットはライダーにとって命を守るアイテムであると同時に、自分を演出する重要なアイテムのひとつでもあります。

シーンを選ばないシンプルなタイプや、カラフルで目を惹くようなデザインのものもあります。

お気に入りのデザインを選べば、ライディングがさらに楽しくなるでしょう。

おすすめのヘルメット「ツアークロスV」

オフロードスタイルではシールドを外して、オンロードスタイルでツーリングをする時はバイザーを外して、というように多彩なシーンで活躍してくれるヘルメット「ツアークロスV」です。

開口部が広く設計されていますので、ゴーグル装着時のヘルメット干渉リスクを最小限に抑えています。

オンロードヘルメットを探しているけど、街乗りにも使いたいという方におすすめです。

走るシーンでヘルメットを選ぼう

バイクのヘルメットは、走るシーンやフィールドを考慮して選ぶのがおすすめです。

まずは安全性を確認し、自分の頭にフィットしたタイプを選びます。

オフロード用のヘルメットを探すのであれば、激しい道でもフィットするように少しキツめのサイズを選ぶという人もいるでしょう。

オフロードではゴーグル仕様がおすすめですが、公道を走る場合はシールドがついていた方が疲れにくく、脱着も簡単です。

オンロードとオフロード兼用タイプのヘルメットもありますので、用途に合わせて使いやすいタイプを選びましょう。