Googleマイビジネスを利用する時、設定が求められる「カテゴリ」。
初期登録時になんとなく選んで、そのまま放置してはいませんか?
「カテゴリなんて、ビジネスの内容を分類するためだけに選択するもの」と考えがちですが…
実は、カテゴリの設定は、MEOとも大きく関係している要素なんです。
本記事では、ローカルパック上位表示のために有用な、カテゴリ設定の方法と裏技を解説します!
本記事の内容
- カテゴリを正しく設定するメリット
- カテゴリ最適化のための基本の考え方
- カテゴリ最適化のための裏技
しかも、他のサイトには書いてない裏技まで発表しちゃいます。
本記事を最後までご覧になれば、カテゴリ市場をしっかりと理解し、MEOに強い設定ができるようになりますよ!
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Googleマイビジネスの『カテゴリ』とは?
カテゴリとは、ビジネスの内容や業種を一言で表すための項目。
あるカテゴリのサービスを検索するユーザーと、検索されたカテゴリのビジネスを、Googleマップ上で結びつける機能があります。
カテゴリの機能の例
「ドッグカフェ」でメインカテゴリを設定しているお店は、近くの「ドッグカフェ」「犬 カフェ」などで検索したユーザーのローカルパックに上位表示される可能性が高いです。
「メインカテゴリ」と「追加カテゴリ」の2種類を使い分ける
メインカテゴリと追加カテゴリは、その使い分けが重要。
詳しくは後述しますが、どのように組み合わせるかによって、検索結果に影響を及ぼすことがあります。
以下では例を参照しながら、それぞれの特徴を解説します。
メインカテゴリ
店舗の主軸となる業種・業態、または顧客に広く認識されている業種・業態を選択します。
例:犬と触れ合えるカフェを運営している。⇒メインカテゴリに「ドッグカフェ」を設定
また、メインカテゴリはローカルパックやナレッジパネルに表示されます。
ローカルパック
ナレッジパネル
メインカテゴリはGoogleマイビジネスの新規登録時に設定が求められます。
主軸となるビジネスですから、1つしか選ぶことができません。
後から設定しなおすことは可能ですが、オーナー確認が完了しないと変更できないことに留意しましょう。
メインカテゴリの特徴
・新規登録時に設定
・設定は必須
・1つだけ選べる
・オーナー確認後、変更可能
・検索結果に表示される
メインカテゴリを決める時は、こちらの海外サイトで2014種類のカテゴリを見ることができます。
このように入力して絞り込みボタンを押せば、日本語のカテゴリ一覧が表になって表示されますよ。ぜひ参考にしてみてください。
追加カテゴリ
メインカテゴリと並行して運営している事業がある場合に選択することで、具体的な事業内容をGoogleに認識してもらいます。
例:犬と触れ合えるドッグカフェを運営。店舗内でペット用品の販売や飲食の提供も行っている。⇒追加カテゴリを設定
追加カテゴリは、新規登録が完了した後、Googleマイビジネスの管理画面で設定することができます。
設定は必須ではなく、あくまでもメインと並行して別のサービス提供を行っている場合のみ、任意で9個まで設定が可能です。
追加カテゴリの特徴
・登録後、ログインして設定
・設定は任意
・9つまで
・オーナー確認後、変更可能
・検索結果には表示されない
Googleマイビジネスの具体的なカテゴリ設定の方法を知りたい方はこちらを参考にしてみてください。
Googleマイビジネスで適切にカテゴリを設定すると?
メインカテゴリで設定した業種によって、マップでの表示やユーザーがアクセスできる機能が異なります。
カテゴリの種類によって変わる機能
- Googleマップ上で業種別のアイコンが表示される
- カテゴリ別に固有の機能がある
適切なカテゴリ設定によって、UX(ユーザーエクスペリエンス)に支障をきたすことなく、ビジネスにアクセスしてもらえる可能性が高まります。
Googleマップ上で業種別のアイコンが表示される
Googleマップでは、様々な地点に、それぞれの業種を表すアイコンのピンが立っていますね。
マップ上のアイコンは、各ビジネスが設定しているメインカテゴリによって識別され、決定されています。
渋谷周辺を見てみるだけでも、病院や記念碑、カフェ、レストラン、コンビニなど、何の店舗か一目で判別できます。
さらに、下の画像では「イベント会場」カテゴリの地点をクリックすると、同マップ上の同カテゴリの地点が太字で強調されます。
競合店舗や同業種の店舗と並ぶように、メインカテゴリを確実に設定することで、自分の店舗がユーザーの目に留まる確率が高くなります。
以上のベネフィットを得るためには、競合がどのようなカテゴリを設定しているかをある程度把握しておくとよいでしょう。
カテゴリ別に固有の機能がある
メインカテゴリの種類によって、ビジネスプロフィール上で特殊な機能が利用できる場合があります。
それぞれの業種によってユーザーニーズと検索意図が異なることが、主な理由です。
ホテル
ホテルの場合、「ランク」「宿泊料金」「設備・アメニティ」「立地・アクセス」等の明らかなユーザーニーズがあります。
Googleマップでは上記のニーズが一目でわかるようなUIが設定されており、条件でホテルを絞り込むこともできます。
飲食店
飲食店では「オンライン予約」「配達の注文」「メニュー」「混雑時間」「料理の提供スタイル」を知りたいというニーズが意識されたUIが設定されています。
健康美容ビジネス・その他のサービス業
マッサージ店や美容サロン、フィットネスなどのサービス業では、「オンライン予約」「メニューと料金」「コロナ対策」を知りたいといったユーザーニーズを反映したUIが設定されています。
総合的にMEOに強くなる
上で紹介した特殊な機能を把握しておくことによって、自分が選択したカテゴリ内で、どの部分の情報提供に力を入れるべきかが明確になります。
カテゴリ別の特徴をしっかりと抑えた上でMEO対策を行うことで、根拠をもった改善ができるようになるでしょう。
Googleマイビジネスでカテゴリを選ぶときの基本
ここまでは、主にメインカテゴリとの関連性が強い要素について重点的に解説してきました。
ここからは、メインカテゴリと追加カテゴリ両方にまたがって、MEO対策において非常にクリティカルなカテゴリ構築の方法を紹介します。
「適切なカテゴリ設定」にとどまらず、一歩先の「カテゴリ最適化」による上位表示を目指したい方は最後までお読みください。
同じ地点でも組織が分かれる場合はリスティングを分ける
Google公式ガイドラインによると、一つの店舗・事業所内に、別々のオーナーによる独立したビジネスがある場合は、個別のGoogleマイビジネスを作成しなければなりません。
例えば、蔦屋書店の店舗内にスターバックスが併設されている(運営元が異なる)場合は、メインカテゴリを「書店」追加カテゴリを「コーヒーショップ」とするのはNGです。
ココに注意
蔦屋書店とスターバックス、それぞれ別のリスティングを作成する必要があります。
具体的にビジネスを描写するカテゴリを選ぶ
ご存知の通り、メインカテゴリは検索結果に影響を与える大局的な要素をはらんでいますから、特に慎重に選ばなければなりません。
カテゴリを選ぶ際、ワードを入力すると、そのワードを含む選択肢がプルダウンで表示されます。
選択肢の中から最も具体的かつ的確にビジネスを表すものを選びます。
ココに注意
「コスプレカフェ」であるにもかかわらず、「カフェ・喫茶」を選択してはいけません!
(戦略上必要な場合を除く)
もしも想定していたカテゴリが無い場合は、より一般的で、自分のビジネスを的確に表すカテゴリを選択します。
※自分で新しいカテゴリを作成することはできません。
カテゴリ一覧表が必要な方にはこちらの海外サイトが便利です。
少数精鋭の追加カテゴリを構築する
追加カテゴリは9個まで設定できますが、必ずしも多く設定すればよいというわけではありません。
むしろカテゴリが多すぎると、Googleがビジネスの領域を判断しきれずに、検索結果の上位表示から遠ざけられてしまう可能性があります。
ドラフト会議を開き、「私のビジネスを表現できるのは君しかいない!」と思えるカテゴリを見つけて、精鋭のメンバーを選出していきましょう。
結局、追加カテゴリは何個なら最適化できたといえるのか
実は、この議論は海外のMEOのプロでも意見が分かれる問題です。
ただ、筆者が調査したところ、「少なければ少ないほどよい」というのが全体的に多い意見でした。
「追加カテゴリを1~3個に留めておくことが、Googleにとってビジネス内容をもっとも判別しやすく、上位表示のための条件に悪影響を及ぼしにくい」と、多くのプロが主張しています。
【本気のMEO】さらなる最適化を目指したい人のための裏技
実は、ここまでに説明したことは全てGoogle公式ガイドラインにて発表されている内容でした。
(嘘だと言ってくれ…)
でも、基礎を知らなければ応用はできないのと同じ。
ここまでの知識を踏まえた上で、他のサイトには書いてない、カテゴリ設定による本気のMEO対策をご紹介します。
口コミを参照し、顧客とオーナーの間に認識のズレがないか確認する
まずは最も簡単な改善方法。
自分のGoogleマイビジネスに届いている口コミを見てみましょう。
オーナーとしてはカフェテリアのつもりで運営していても、実はお客さんは喫茶店と認識していた。なんていうことが発覚するかもしれません。
特にカテゴリの種類は数千種類と多く、ビジネスの微妙な違いによって選択するべきカテゴリが異なることもしばしば。
自分が狙っていたつもりのカテゴリ・業種と、顧客からの客観的な認識の間にズレがあると、Googleに上位表示すべきビジネスであると認識してもらえる確率が下がる要因になりかねません。
口コミから新たな発見が得られたら、メインカテゴリ・追加カテゴリ共に改善すべき点が見えてくるでしょう。
競合のメインカテゴリを調査する
口コミの次に簡単な調査の方法です。
先に説明した、カテゴリ別でGoogleマップの表示や機能が違うという点でベネフィットを享受するなら、競合の情報を利用すべきです。
マップ上で肩を並べたい競合店をリストアップし、全ての競合のメインカテゴリを見てみましょう。
または、同じローカル内で自分のメインカテゴリや追加カテゴリ、類似カテゴリ名で検索します。
そうすると、競合店は実は自分とは違うカテゴリで勝負していた!ということが判明するかもしれません。
調査結果をもって初めて、自分のビジネスはどのカテゴリの土俵なら、ローカル検索で表示されやすいかがわかってきます。
競合の追加カテゴリを特別に覗く
ひとつ前の競合調査では、メインカテゴリだけを見て自分が挑戦する市場を見極めました。
「でも、気になる競合の追加カテゴリって、どうやったらわかるの???」
普通には無理です。
Googleマップ上では、メインカテゴリしか表示されないため、他の店舗がどんな追加カテゴリを設定しているのかが判らないからです。
でも、普通のオーナーならまずやらない、カテゴリ最適化のための4つの市場調査方法があるんです!
本気でカテゴリ調査する4つの方法
- 手動で市場調査する
- 無料のChrome拡張機能を使う
- 有料ツールを購入する
- プロに依頼する
手動で競合の追加カテゴリを見る
少々手間はかかりますが、無料で簡単に競合の追加カテゴリを覗く方法です。
①競合のナレッジパネルを開き、動画のサムネイルでカーソルがある位置で右クリック。
②「ページのソースを表示」をクリックすると、HTMLのコードが書かれたページが別タブで出てきます。
③「Ctrl+F」または「command+F」で、そのビジネスのメインカテゴリを抽出。
④メインカテゴリの右側に、追加カテゴリが記載されています。
無料のChrome拡張機能を使って競合の追加カテゴリを見る
GMB Crushが公開している、GMB Audit Toolという無料のChrome拡張機能です。
①競合のナレッジパネルを開き、メインカテゴリの表示の下に拡張機能が現れるのを待ちます。
②「View Categories」をクリックして、数秒間待ちます。
③メインカテゴリの下に、追加カテゴリが表示されます。
有料ルーツを購入して競合の追加カテゴリを見る
Citation Builder Proという有料ツールを使えば、URLだけで簡単に競合の追加カテゴリを抽出できます。
①GMB Category Finderを開きます。
②競合のナレッジパネルを開いた画面のURLを貼り付けます(複数同時に貼り付け可能)。
③競合の追加カテゴリが表形式で表示されます。
追加カテゴリの抽出は一部の機能で、他にもたくさんMEOに役立つ機能がありますよ。
そして大切なのが、市場調査はしっかりと表にまとめること。
Dalton Lukaさんという海外のMEOマーケターが、無料のチェックリスト付きスプレッドシートのテンプレートを提供しています。
スプレッドシートはこんな感じ。全部英語ですが、日本語に翻訳して今後使えるようにするとよいでしょう。
プロに相談してみる
「結局、市場調査といっても、何が正解なのかわからない…」
自分なりにやってみても、数字やデータの分析が苦手で、何がしたいのかわからなくなってしまうこと、ありますよね。
そんな時は、思い切ってMEOのプロに相談してみるのも賢い手段です。
代理店に依頼するメリットは、実施した調査や施策の結果をしっかりとデータに落として報告してもらえるため、成果が目に見えてわかるところです。
また、今回のようなカテゴリ最適化だけでなく、Googleマイビジネスに関わる他のたくさんの要素についても総合的にプロの指南をしてもらえます。
Googleマップでの上位表示に煮詰まったら、代理店に相談してみてはいかがでしょうか?
別記事でMEO代理店5社の比較と、業者選びの際の注意点について深掘りして解説しています。
MEOの業者選びに迷っている方は、ぜひご覧ください。
カテゴリ市場を理解することはMEOに有用
多くの人はカテゴリの重要性を見落としがちですが、本記事を読んだあなたは本当にラッキーです。
たかがカテゴリ、されどカテゴリ。
カテゴリ設定は、ローカル検索結果の順位に影響を与える要素の一つにすぎません。
それでも根気強く、一つひとつの情報を精査すれば、上位表示は難しくないということが、結果として返ってくるはずですよ。
最後までご覧いただきありがとうございました。