「楽天に出店をしたが、なかなか売れず固定費がかさむ…」
「販売の調子は良いがブランドの方向性が違う、撤退して自社展開をしていきたい!」
「強制退店されたらどうすれば良いのか?」
など
意外と退店に関するお問い合わせは多いです。
今回は、楽天市場の解約の方法を紹介していきます。
楽天の退店率は結構高い!
では年間にどのくらいの店舗が解約しているのかを見ていきましょう。
ネットショップ担当者のブログの中に下記の記事がありました。
引用:存続率24%の「楽天市場」で生き残れない店|ネットショップ担当者フォーラム
ECのコンサルティングを行っている方が開いているセミナーに参加したお客さんが、実際どの程度継続することができたかを記録した内容です。
1年間での退店率は75%?
実際にそのコンサルの方が調べた内容によると
1年前に参加した「55店舗」の内、「13店舗」しか楽天市場のページが残っていなかったそうです。
それだけ楽天で成功するのが難しいということですね。
楽天出店がきついなと感じた場合は、なるべく早く辞めるのが吉かもしれませんね。
楽天市場の退店方法
楽天の退店方法は大きく3つです。
- 中途解約
- 契約期間満了時解約
- 楽天による強制退店
上から2つに関しては、いわゆる自主退会というもので
そのいずれも、登録したプランの期間分の費用を支払って出店を取りやめる形となります。
下の1つは後ほど紹介しますが、その時まで「売り上げた売掛金」を「違約金」として
楽天がもらうことが出来る契約形態になっているので、こちらも「かなりの注意」が必要になります。
手順①:RMSから出店の一時停止(休店処理)をする
楽天の出店を取りやめることを決めたら、まず最初に楽天のRMS(Rakuten Service Square)へログインし、店舗の出店を一時停止にしましょう。
※コンパスなどの店舗ページ作成ツールではありません
> 「店舗ステータス変更」 > 「ステータスを変更する」
の手順で、ステータスを「改修中」に変更してください。
手順②:退会の旨をサポートセンターへ伝える
「楽天RMSのコールセンターへ電話」もしくは
「RMSのお問合せフォーム」から退会の旨を伝えましょう。
伝えた後に、実際に楽天側から退会処理の手続きに関する連絡と解約可能日の通達がありますので
それに従い、退会処理を進めてください。
以上で、退店処理は終了となります。
簡単ですよね!
規約にもありますが、原則1ヶ月前告知ですのでなるべく早めに連絡をしましょう
また即時解約の場合は、プラン契約の未納分を支払う必要がありますので注意しましょう
楽天市場では中途解約金がかからない
「楽天出店 解約」と調べると違約金や解約金の項目が出てきますが、通常退会の場合は違約金などは発生しません。
ただし、契約したプランは最後まで履行する必要がありますので、「スタンダードプラン」など分納するタイプの契約形態の場合は費用を支払って退会することになります。
強制退店と違約金について
楽天の退会を検討している人の中には、違約金が発生するというのを聞いて怖くなった、という人もいるのではないでしょうか。
楽天の契約書の中には「強制解約事項」というものがあり、内容としては「楽天が自身の裁量で退会させられる」といった旨のものになります。
退会条件は決まってはいますが、契約内容の中には「事前通達なく契約内容の変更が出来る」という内容もあるので
楽天がどのような考え方で違反制度を設定しているかを把握しておくことで、強制退会や違約金を避けていきましょう!
禁止事項を破ると罰則が
楽天は強制退店の権利だけでなく、禁止行為を行った店舗に対して、「違約金を無条件に請求できる権利」も持っています。
下記の契約内容を見てください。
これは楽天市場に出店するタイミングで同意している規約になりますので、避けることはできません。注意しましょう。
強制退店させられると売掛金も没収される?
また強制退店を點せられた場合、上記の違約金に加えて「売掛金」も違約金扱いとし、楽天に押収される可能性がありますのでこちらも注意。
向こうのミスで発生したものであれば、違約金を取られる可能性はないかと思いますが
少しでも規約に抵触した形での強制退店の場合は、笑えない事態になってしまいますので
規約の読み込みは必須です。
違反点数制度について
下記の違反点数表に基づいて違約金が決定されるという形式になっており、
累積違反点数が55点を超えると違約金が発生、100点を超えると「強制退店」+「300万円の違約金」が発生します。
違反項目について
そして、楽天のガイドラインによる違反項目は下記です。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
違反項目の表を見る
引用:違反点数制度について
違反点数 | 大分類 | 小分類 | 具体例 |
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5 | 禁止行為 | 楽天市場が不適切と判断した行為 | ・連絡困難(ユーザ及び楽天との連絡が困難な状況にあると当社が判断した場合) |
20 | 禁止商材 | 商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されているもの | ・譲渡転売が禁止されている商品 |
悪用されるおそれのあるもの | ・悪用されるおそれのあると当社が判断した商品 | ||
楽天市場が不適切と判断したもの | ・その他当社が不適切と判断したもの | ||
禁止行為 | 法令・公序良俗に反する行為 | ・価格表示(不適切な販売価格設定) ・必須記載事項未記載(健康食品等) ・必須記載事項未記載(医薬品) ・携帯通信端末取扱いに関するガイドライン違反 ・必須記載事項未記載(18禁ゲーム) ・景表法違反(優良誤認・有利誤認表記) ・海外販売サービス利用規約違反 ・明細書トラブル(明細書の入れ違い等) ・景表法違反(景品規制) ・景表法違反(優良誤認・有利誤認表記) ・返品特約に関する指摘 |
|
価格表示に関する禁止行為 | ・根拠のない当店通常価格表示、根拠のない割引表示(○%OFF 半額等) ・根拠のないメーカー希望小売価格表示 ・ブランド並行輸入品の比較対照価格の表示マニュアルに違反する表記 |
||
表示全般に関する禁止行為 | ・誇大広告・虚偽広告 ・景表法違反(非科学表記) ・他店舗との価格やサービスの比較行為 ・最上級表現 ・ジャンル登録不備 |
||
レビューに関する禁止行為 | ・すでにレビューが投稿されている商品の商品ページを編集し、別商品の商品ページに変更すること | ||
楽天市場が不適切と判断した行為 | ・楽天市場が販売主と誤解を与える記載等 ・ネットワークビジネス ・検索エンジン等のサービス提供を行う第三者が、当該サービスの利用規約、ガイドライン等で禁止する事項を行うこと ・お客様へ混乱、誤解や迷惑を与える行為 ・楽天グループと競合しまたは競合するおそれのある行為 ・Racoupon(ラ・クーポン)利用規約違反 ・R-Cabinet利用規約違反 ・プレゼント商品登録に関するガイドライン違反 ・楽天S4に関するガイドライン違反 ・楽天スーパーオークション開催に関するガイドライン違反 ・楽天スーパーポイント利用規約違反 ・楽天スーパーポイント返還ツール利用規約違反 ・中古買取サービスガイドライン違反(買取サービスに参加申込することなく買取を行う行為) ・店長の部屋Plus+利用規約違反 |
||
35 | 禁止商材 | 法令で販売・所持が規制されているもの | ・ピッキング用具、その他の特殊開錠用具、開錠用の工具 ・不正改造自動車・バイク ・保健所の許可なく製造・販売された食品 ・PSCマークの無いレーザーポインター ・ダフ屋行為により入手したチケット ・医療用医薬品 ・要指導医薬品 ・電波法違反商品 |
公序良俗、モラルに反するもの | ・使用済みの下着・制服・水着・体操服など ・盗撮写真、盗撮ビデオ、盗聴・無断録音されたテープ類 ・犯罪を誘発するおそれのある商品 ・一度使用されたことのある鍵、マスターキー ・モザイク除去機器 ・汚物、排泄物、廃棄物、動物死体、清潔でない商品、その他の不潔なもの ・暴力団、不良集団、テロ組織、暴走族などに関係する商品 ・グロテスクな商品、嫌悪感・不快感を与える商品 ・生体(哺乳類、鳥類、爬虫類) ・脱法目的に利用される商品 |
||
悪用されるおそれのあるもの | ・印影から印章を作成するサービス ・免許証、パスポート、健康保険証などの身分証明書 ・個人情報、プライバシーに関する情報、それらの情報が含まれた媒体 ・官公庁・企業の入館証、社員章、役職や身分を示すバッチ、制服など ・盗聴・盗撮に悪用される恐れのある商品 |
||
青少年の保護育成上好ましくないもの | ・アダルトグッズ ・青少年の保護育成上好ましくないビデオ・DVD・写真集・ゲームソフト・書籍・雑誌等 |
||
危険なもの | ・爆発物・危険物 ・劇物・毒物 ・武器として使用されるおそれのあるもの |
||
他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの | ・○○タイプ・○○風などブランド名等を無断で使用して販売されている商品 ・他人の意匠権・著作権・肖像権・パブリシティ権等を侵害して販売されている商品 |
||
楽天市場が不適切と判断したもの | ・性的機能の強化・改善を目的とする商品(精力剤) ・使用期限切れ医薬品 ・消費期限切れ食品 ・鯨・イルカの部位を用いた製品 ・ゲーム等のアカウント、招待ID、および顧客の招待IDを使用することを約する類のサービス(招待代行)など、ゲームに関するデータ、特典その他の利益等 ・海外出店者向け取扱禁止商材ガイドライン違反 |
||
当社所定の審査を受けずに出品されているもの | ・未審査販売(医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品) ・未審査販売(食品) ・未審査販売(酒類) ・未審査販売(たばこ) ・未審査販売(象牙) ・未審査販売(中古品) ・未審査販売(ブランド) ・未審査販売(PCソフトウェア) ・未審査販売(金券) ・未審査販売(海外直送) ・未審査販売(回線契約を伴う商品) |
||
禁止行為 | 法令上必要な許可・届出等なく販売する行為 | ・医薬品、医療機器、酒類、古物等 | |
法令・公序良俗に反する行為 | ・卑猥画像の使用 ・消費税転嫁対策特別措置法違反 ・医薬品取扱いに関するガイドライン違反 ・第1類医薬品取扱いに関するガイドライン違反 ・薬機法違反広告 ・家電リサイクル法違反 ・特商法違反(法的記載事項不備) |
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表示全般に関する禁止行為 | ・検索用文字列 ・配送・納期情報表示ガイドライン違反 ・不適切なランキング・受賞表示 ・必須記載事項未記載(会社情報) ・不適切なタグ登録 ・必須記載事項未記載(海外出店者) |
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楽天又は第三者の権利を侵害する行為 | ・著作権、肖像権等を侵害する表記 ・不適切なタイアップ表示 ・不適切な楽天市場ロゴマーク使用 ・不適切な看板・ロゴマーク表示 |
||
レビューに関する禁止行為 | ・「おねだりレビュー機能」を用いて、ユーザに自店レビュー書込を促す行為 ・不適切なレビュー引用・利用行為 ・レビュー投稿を条件とした特典付与 ・不適切な店舗からのお知らせエリアの利用 |
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課金を回避することを目的とする行為 | ・外部リンク、外部サイト誘導(当社が特に認めた場合を除く) | ||
不正なシステム利用 | ・スーパーオークション価格吊り上げ ・同一商品複数登録 ・楽天市場のシステムに障害をきたすおそれのある行為 |
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楽天市場が不適切と判断した行為 | ・個人輸入代行(当社が特に認めた場合を除く) ・R-mail以外の広告宣伝行為 ・楽天市場の目的外利用 ・マルチ商法 ・スーパーオークション店舗都合キャンセル ・予約購入・定期購入・頒布会サービス利用規約違反 ・回線契約を伴う商品販売に関するガイドライン違反 ・役務の提供に関するガイドライン違反 ・ブランドノベルティ品の取扱いに関するガイドライン違反 |
||
80 | 禁止商材 | 法令で販売・所持が規制されているもの | ・偽造文書 ・盗品 ・宝くじ、馬券、toto ・医薬品成分入り健康食品・化粧品 ・未承認コンタクトレンズ ・密猟された動植物、販売禁止鳥獣 |
楽天市場が不適切と判断したもの | ・健康被害等の重大な事故を引き起こす商品 | ||
禁止行為 | 法令・公序良俗に反する行為 | ・詐欺行為 ・個人情報漏洩 ・おとり広告(実際には購入できない商品・サービスを、あたかも購入できるかのように出品・表示する行為等) ・脅迫行為 |
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レビューに関する禁止行為 | ・店舗関係者によるレビューの投稿 ・レビュー記載の強要 |
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決済に関する禁止行為 | ・R-card plus以外の方法によるカード決済 ・カード決済未設定 ・ユーザとの代金決済手段を前払いのみとすること ・決済方法を限定すること(現金払いのみ、カード決済不可等の制限を設けること) ・当社が提供する楽天銀行口座以外の口座をユーザの振込先とすること ・商品発送前のカード売上請求 |
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不正なシステム利用 | ・架空注文 | ||
楽天市場が不適切と判断した行為 | ・楽天スーパーポイントの換金行為 | ||
100 | 禁止商材 | 法令で販売・所持が規制されているもの | ・銃刀法違反商品 ・麻薬・覚せい剤等 ・人体、臓器、細胞、血液等 ・危険ドラッグ ・児童ポルノ |
他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの | ・偽造品 | ||
禁止行為 | 楽天市場が不適切と判断した行為 | ・物品販売・役務提供等の商取引以外を目的とする出店(市場調査目的の出店・個人情報収集目的の出店等) ※当社が特に認めた場合を除く |
キックアウト(サスペンド)される理由を知らずに、退店処理をされるとブラックリストに載る可能性も高く、再登録できなくなってしまいますし
、特に思わぬ費用を払う必要が出てきますので、規約は絶対に読み込んでほしいです。
楽天の規約のDLはこちら
楽天市場から退店する方法まとめ
いかがでしたでしょうか?
日本で最も流通規模の大きい楽天ですが、良くも悪くも「楽天市場 品質向上委員会」が活躍していると言えます。
簡単にネットで商品が売れる今の時代だからこそ、店舗運営者はしっかり品質管理をし、景表法や薬事法などの品質維持のためのガイドラインを設ける必要があると言えますね。
まずは無料資料請求して、疑問点を解消。
パンフレットを確認してから出店のお申込みをしてみましょう!