- Passage-Based Indexing ・Passage Rankingとは
- index(インデックス)というワードが使用されているものの、Googleのインデックスシステムを変更するものではなく、ランキングシステムを変更するものです
>> MEOでは「検索エンジンのランキングシステム」を指します
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略歴/流れ
Googleは2020年10月15日に、オンラインイベント「Search On 2020」にて次のことを発表しました。
- 検索のランキング機能を改善することを目的に、Passage Indexingを導入する
- Passage Indexingとは検索クエリ(※)に対して深く関連する情報を、Webページ内で分節レベルでのインデックスを可能にする
検索クエリとは、Googleのような検索エンジンを使用する際に検索窓に入力するキーワードのことで、「Passage Indexing(パッセージインデクシング)」とは、Googleがインターネット上に導入した「ランキングシステム」です。
そして「Passage Ranking(パッセージランキング)」は、日本時間の2021年2月12日にGoogleがTwitter上で発表した機能であり、いわば先代のPassage Indexingの機能および名称が変更されたものと認識して良いでしょう。
Passage-Based Indexing ・Passage Rankingとは何か
Passage Indexingは「インデックス」と名はつきますが、ランキングを左右する要素が大きい機能です。
通常Googleは、Webサイトのページ全体を評価し、検索結果に反映させます。
そこへPassage Indexingのようなランキングシステムを導入することで、ページを部分的なポイントを評価して検索結果に返すことが可能となりました。
ページ全体で判断される時代から、個々の単語や短文を拾うことで、埋もれていた情報の中から関連性の高い物を見つけ出しやすくなるようにアップデートされたのです。
現時点では、アメリカでの英語検索のみの導入となります。
日本での導入は未定となっていますが、英語で多くの国に展開したのち、他の国および言語にも導入するとのことです。
そうすると全言語で7%のクエリに影響すると言われています。
これから進展があった際には、GoogleはTwitter上で発表すると述べました。
関連する単語の紹介
Passage Indexing・Passage Rankingに関連する単語を紹介します。セットで理解しておくと、よりしくみも分かりやすくなります。
コアアップデート
コアアップデートとは、検索アルゴリズムがGoogleによって定期的に見直され、大幅に検索結果の改良を行うことをさします。
なお、Passage IndexingがPassage Rankingは大規模な改善ではあるものの、コアアップデートではありません。
Search on 2020
2020年10月に開催された、Google主催のオンラインイベントで、「Passage-Based Indexing 」が「Passage Ranking」に変わると発表されたものです。
AIを活用した、新機能のはじまりがテーマでした。
一般的な活用方法、さまざまな目線から紹介
Passage IndexingがPassage Rankingへと変更になり、Webページに埋もれた有益な情報を、ニッチなクエリに結び付けることができます。
よって、ターゲットによる検索されやすい見出しやキーワードを文中に散りばめるといったSEO対策は、継続して問題はありません。
「SEO対策は必要ない」と言われる一方で「何らかの形でSEO対策すべきなのでは?」といった憶測をされている段階とも言えます。
ユーザーから見たメリット
ユーザーにとっての大きなメリットは、Passage-Based Indexing ・Passage Rankingの導入により、「干し草の山から針を探し出せるようになった」ことでしょう。
例えば、コロナ禍で運動不足や肥満を気にする人が、自宅で運動できるダイエット器具を購入したくてfitness equipment(ダイエット器具)と検索をかけたとします。
しかしながら、自宅で運動できるダイエット器具は無数に存在するでしょう。
加えて、非常に漠然とした検索であるため、どの通販サイトを見ればよいかを見極めることが難しいという問題が生じます。
また、検索したユーザー自身のスペックによって、欲しいダイエット器具は変化するでしょう。
例えば、30代男性と50代女性とでは、適したものや求めるものも違うと予想できます。
さらに、ジムやヨガに通っている人と運動嫌いな人と比べても、同様のことが言えます。
このように対象が幅広い場合にも、クエリに対する機能の改善を、Googleが実施しました。
ダイエット器具であれば、次のような切り口が予測されます。
- 手頃な価格
- 場所を取らない
- ある程度高品質
クエリに対する答えが幅広い場合、GoogleはWebページ内で取り扱われているダイエット器具が持つ特徴や機能を、AIを用いて「サブトピック」へ分類するのです。
このサブトピックの働きにより、ユーザーは自分に最も適したダイエット器具を見つけることができるようになります。
しかしまだ、それらがどのように表示されるのかははっきりと分かっていません。
詳細は今後徐々に分かってくるので、期待も高まります。
MEOにおける優位点・メリット・注意点
MEOとは「マップエンジン最適化」のことであり、主にローカルビジネスや店舗ビジネスで活用されます。
自社のビジネス情報や店舗情報をGoogleマップに掲載し、検索アルゴリズムにより最適化させることで、検索表示上位を狙うことです。
Passage-Based Indexing ・Passage Rankingがまだ日本に導入されていないこともあり、MEOとの関係は未知数です。
それでも、近年ではスマホからの検索数も増え、さらに部分的なポイントからニーズに叶った店舗や企業を探し出せるのではないかと予想できます。
MEOはSEOより上位に表示されやすいため、ユーザーの目に留まりやすいと言うメリットも大きいでしょう。
注意点としては、悪い口コミをもらってしまうと、ろそれもユーザーの目につきやすいというところです。
その場合はできる限り、誠実な対応を心掛けましょう。
その他関連する話
「Search on 2020」でPassage Rankingについて発表した当初は、同年11月より導入を予定していました。
しかし最終的には予定より5か月遅れ、米国で2月10日より始動し、今も研究が続いています。日本に導入される時期には、より改良を重ねて質も向上していることでしょう。