- JSON-LDとは
- JSON-LDは、軽量なLinked Dataフォーマットです。人間が読んだり書いたりするのが簡単で、すでに成功しているJSONフォーマットをベースにしており、WebスケールでのJSONデータの相互運用を支援する方法を提供しています。JSON-LDは、プログラミング環境、REST Webサービス、Apache CouchDBやMongoDBなどの非構造化データベースにとって理想的なデータフォーマットとされています。
- >> MEOでは「コンテンツのマークアップ」を指します
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略歴/流れ
もともとYahoo!、Microsoft、Googleの3社は、それぞれ別々のボキャブラリで検索エンジンにテキストの意味を伝えるマークアップを定義していました。
しかし、検索サービスごとに定義が別だと、その検索サービスに合わせたマークアップをそれぞれが行わなければいけません。
そのため、3社は2011年から共同で1つのフォーマットの策定を進めてきて、そこでできたのがschema.orgです。
そのシンタックスとして2014年1月16日にW3C勧告になったのが、JSON-LDとなります。
JSON-LDとは何か
JSON-LDは、3種類ある構造化データ形式の1つであり、Googleが推奨しています。
スクリプトを用いることで、HTMLのどこにでも記述可能で、かつ1ヶ所で記述できる仕様です。
データを1ヶ所にまとめて記述するため、システムも人間も読みやすく、不可視データのみを記述する際は記述量が少なくて済む特徴があります。
関連する単語の紹介
ボキャブラリ
構造化データを設定する際に、何についての情報なのかを定義するような規格のことです。
たとえば、人の名前だったら”name”、住所だったら”address”を記述すると、それが「人の名前と住所についての情報だ」ということを検索エンジンに伝えます。
schema.orgは、ボキャブラリの代表格です。
構造化データ
HTMLで書かれたWEBページの内容や情報を、Googleなどの検索エンジンに理解してもらいやすいように伝えるために、HTMLにマークアップ(タグを使って意味付けをする)する、専用のコードのことです。
構造化データを用いると、検索エンジンがWEBページの内容(コンテンツ)を正しく認識できるようになり、SEO対策として非常に有効になります。
これまでは文字列を単なる記号としてしか認識できず、タグ付けをすることで、たとえば店舗の名称や住所などを理解させ、知識として蓄積させていく「セマンティックWEB」という考え方も登場し、構造化データはこの考え方から生まれました。
セマンティックWEB
検索エンジンに単なる文字列としてテキストを認識させるのではなく、その文字の意味や、文脈、背景などまで理解させようとする考え方です。
World Wide Webの考案者でもあるW3CのTim Berners-Leeが提唱したものであり、Webの利便性向上を目的に、Web上のデータを検索エンジンが理解できるように意味付けし、検索エンジンがより適切に情報を扱える状態を目指しています。
JSON形式
JavaScript Object Notationの略語で、データ交換フォーマットの1種です。
名前にJavaScriptと入っていますが、現在ではJavaScriptに限らず、 各種プログラム言語で利用できます。
シンタックス
プログラミング言語などの人工言語の仕様として定められた文法や表記法、構文規則などのルールのことです。
シンタックスの種類は、RDFa、Microdata、JSON-LDの3つがあります。
基本的にはどれを使っても問題なく機能しますが、その中でもGoogleはJSON-LDを推奨しているので、悩んだときはJSON-LDを選ぶといいでしょう。
W3C
World Wide Web Consortiumの略称で、Web技術の標準化を行う非営利団体の名称です。
Tim Berners-Leeによって1994年に創設され、Webで使用される技術を標準化し、よりスムーズな開発や品質向上を目標に活動が続けられています。
また、W3C勧告はW3Cによって策定された、技術的な仕様に関する勧告のことです。
リッチスニペット
検索結果の表示内容を通常より多くの情報が表示されることです。
ページタイトルやページ概要文だけでなく、たとえば商品のレビュー点数や価格、住所や営業時間、パンくずリストなどを表示することでクリック率向上も見込めます。
JSON-LDで構造化データを書くメリット
JSON-LDで構造化データを書くメリットは、3つあります。
- ページのどこにでも記載ができる
- 既存のコードを書き換えることなくマークアップ可能
- HTML要素が不要になる
ページのどこにでも記載ができる
MicrodataとRDFaは、構造化データにしたい部分に直接記述しなくてはなりません。
そのため、HTMLが複雑になりがちですが、JSON-LDは記載する場所に制限がないので、ほかのコードと分けてマークアップ可能です。
既存のコードを書き換えることなくマークアップ可能
すでにMicrodataなどで書いたHTMLに追加で構造化データをマークアップしたい場合、JSON-LDならば既存のコードを崩すさずに記述できます。
間違えて既存のコードを書き換えてしまい、エラーを起こす心配もないでしょう。
HTML要素が不要になる
Microdataは該当するHTML要素を利用しなくてはなりません。
しかし、JSON-LDは<script>内に指定できるので、メンテナンスやトラブルシューティングを行いやすいです。
MEOにおける優位点・メリット・注意点
JSON-LDのMEOにおける優位点は、サイトコンテンツを認識しやすくなることです。
適切に記述すると、店舗名だけでなく、住所や電話番号などの情報も検索エンジンに認識させられます。
そのため、直接的に影響してくるので、必ず対応しておくといいでしょう。
また、検索結果にリッチスニペットが表示されることもあります。
店舗住所や営業時間、口コミなどの詳しい情報が検索結果画面に表示されるので、競合との差別化が図れて、ユーザーからクリックされやすくなり、集客にも大きな効果があるでしょう。
しかし、もし今のページがJSON- LDで作られていない場合、デザイン改修に大きな工数が必要です。
また、知識も必要なので実装するのもかんたんではありません。
これからページ制作をする場合は、JSON-LDを採用すべきですが、改修する場合はコストに見合う価値があるかを確認するといいでしょう。
JSON-LDを用いたとしても検索結果に必ずリッチスニペットが表示されるとは限りません。